【足立 紀尚 中公新書】

定年後に頑張っているオジサン達の事例集。良くも悪くもそれ以上でも以下でもない。わしは、おじさんが定年後にいかに生きるべきかを40過ぎの著者がいかに指南するつもりなんだろうかと楽しみに読んだんだが、そう意味ではまったくあて外れでありました。

事例集なので、もしかしたらオジサンの参考になるのかもしれないしならないのかもしれない。悪い本ではないと思います・・・。
【舞城 王太郎 講談社】

ああ、こういうマイジョウもなかなかいいね。マイジョウらしい純愛小説。

(ハードカバーのほうで読んだので)もう一編同時収録されていた「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」は、頭にドライバーが根元まで刺さって、それをぐりぐりとか、脳みそぐじゅぐじゅとかどうも背中がもぞもぞいたしました。

九十九十九

2007年2月1日 読書
【舞城 王太郎 講談社】

ひさしぶりのマイジョウ。おお、マイジョウだマイジョウだと読み始め、第一話の最後でなんじゃこりゃとなり、第二話、第三話で、おおお面白いじゃないかとなり、第五話、第四話でぐおおおそうきたのかとなり、残りは・・・・やりたいことはわかるんだけども・・・となりました。いや、でも久しぶりのマイジョウらしいマイジョウで楽しめました。彼の変わらないテーマである家族や愛や死についての部分はやはりイイ。しかし、この九十九十九ってのは清涼院流水(この人が実在の作家ってのも読んでから知ったわけだが)の作品に出てくる登場人物らしいが、延々とこんな言葉遊びしてるのはちょいと読んで辛そうな気がするんだがどうなんだろうか、面白いのかな?誰か教えてください。
【内田 樹 講談社】

相変らず面白い。ちょっと言いすぎ、あるいはそこまで言ったら誰かに突っ込まれますよってな部分はたしかにあるが、それをおいてもこういったアクロバティックな視点で話す識者はそうそういないので貴重。

ま、普段からウチダブログを読んでいると、どこかで聞いた話ばかりなんだけど、それでも充分楽しめます。日本の子供は、怠惰で勉強しなくなったのではなく積極的に「学び」から逃避しており、日本の若者もまた積極的に「労働」から逃避しているとするウチダ先生の理路は、おおおと目から鱗請け合いです。

著者の意見に賛同するにしても、疑問を呈するにしてもいろいろなことを考えさせられる一冊。
【鴨志田 穣 スターツ出版】

かもちゃんの文章を読むのは『アジアパー伝』以来2冊目。前回は、そのあまりの文章の下手さに閉口して、サイバラのマンガの部分ばっかり読んでた。今回、久しぶりに彼の文章を読んで、あら随分うまくなったんじゃないかなと思った、少なくとも普通に読める(笑)。

それにしても、酒飲みだアル中だとは聞いていたけど、あんさん飲みすぎでっせ。退院できたのはいいけど、その理由があれではこっちはなんといったらいいんだよってな。

愛国の作法

2007年1月16日 読書
【姜 尚中 朝日新書】

面白い。そもそも愛国心とはなんなのかいろいろと考えさせられる。そして、著者のいう「愛国の作法」に深く同意する。おっしゃるとおり。

前半はちょっと読みにくいかもしれないが、手元にあるなら第4章「愛国の作法」と、むすびにかえて―「愛国」の彼方にだけは読んでおくべき。
【画ヤン シュヴァンクマイエル エスクァイアマガジンジャパン】

とある知り合いより、ヤン・シュヴァンクマイエルが挿絵を書いた『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の大型本がでてるぞと連絡が入る。おおお、これは欲しい!!しかし、2冊で5千円オーバーか、最近の極貧状況にこれはなかなかに厳しいなぁ・・・。誰か、わしの誕生祝いにに二冊セットでプレゼントしようとか思わないか?凄く喜ぶぞ(笑)。

さっそく本屋で探してみたら、あるにはあったが見事にすべてシュリンクされてて中身が見れない。うーー、表紙だけ見てたらますます欲しくなってきた。
【佐藤 優 手嶋龍一 幻冬舎新書】

とりあえず、さらさら読むには面白い。世界の裏事情がわかったような気分になれる(裏はとれないが)。お互いがお互いを褒めちぎる展開もご愛敬と思って読めば楽しいもんです。
ISBN:4334033814 新書 芹沢 一也 光文社 ¥777

ちゃんと書きますよ(ちかいうちに)
VirtuaFighter5 BlackBook -Keep it MORAL-
やっとフレーム値解禁ですかね。とりあえず、必要なので買った。誤植もあるみたいだけど重宝します。まずは、いまだによく分かっていないアイリーンとブレイズを勉強しよう。

付録のDVDもかなり長くてお買い得?パイ動画が少ないのが悲しいけど、内容はなかなか面白い試合が多くて楽しめます。

黒本もいいけど、立ち読みした闘劇魂に載ってたネタ、(軽量級の場合)4F有利で立ちP避けさせれば0フレ投げが打撃で潰されない、ってのがいまは新鮮。これは応用効きそうですな。
【藤井 誠二 中公新書】

時間出来たらちゃんと書く
【ゆうき とも 新潮新書】

おそろしく読みやすい。以下続く、たぶん。
週刊東洋経済 12/23 家電炎上 薄型テレビ全面戦争の内幕
なかなかに面白い特集でした。

今年の11月24日、北米の家電市場ではクリスマス商戦が始まる特別な日、全米最大の家電量販店ベストバイが用意した目玉商品は、999ドルの松下電器製42インチプラズマテレビだった。

さすが米国、安売りも桁違いですな。日本でも恐ろしいほどの価格下落が続いているが、米国ではさらに過酷な競争原理に基づいてメーカー同士の潰し合いが行われている。そして、今一番元気なのがサムスンだそうだ。

売れに売れているサムスンの液晶テレビ「ボルドー」はデザインの評価が高いそうだが、わしにはイマイチよくわからんな。現物を見たことはあるが(X-BOXの店頭モニターによく使われている)日本とはデザインに対する感覚が違うんだろうな。まあ、なんにせよ、安穏としていられるメーカーなんぞどこにもないということですな。

いやいや、勉強になりました。
【森 達也 理論社】

お、よりみちパン!セの新刊で森達也と来れば即読みですな(本屋で立ち読みスイマセン)。森達也によるひたすら分りやすいメディアリテラシー講座、中高生必読!

●犯罪不安社会 誰もが「不審者」? 浜井浩一 芹沢一也 光文社新書
●少年犯罪被害者遺族 藤井誠二編著 中公新書ラクレ

二冊購入、まだ読んでないのがあるのに購入が先行するなあ。

心理学雑誌Psikoが、またまたリニューアルしてた、もう完全に一般誌だな、ここんとこ買ってなかったけどすっかりわしの好みからは遠くなってしまった。

ダ・ヴィンチで呉智英が『真説ザ・ワールド・イズ・マイン』の紹介をしている。それだけ。

水曜なので仙台フォーラムがメンズデー、パプリカ観にいこうか真剣に悩んだ末、断念、次回にする。http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/
【古川 日出男 角川文庫】

うーむ、面白かった。北上次郎×大森望×豊崎由美が月刊プレイボーイでこの10年のベスト1に選んだのがよくわかる。合わない人にはとことん合わないだろうけど、わしは大満足、素晴らしい。

特にこの?巻は、物語が最高に盛り上がり久しぶりに読み終えるのがもったいない気持ちがした本であった。巷では長いという意見がみられるが、とんでもない、これだけの話をよくこれでおさめたなと思う。栗本薫だったらこの内容で20巻はかかるぞ(笑)。

いろんな部分が面白い話だが、わしにとっては地下迷宮の描写、創造が素晴らしい。特に地下迷宮に住まう狂人たち!これは、まさに『ドグラマグラ』いらいの読書体験。イマジネーションの奔流に呑み込まれました。

しかしなー、とても面白いんだけど、万人にお勧めできないのはやはり合わない人にはとことん合わないだろうなって思わすものがあるからだろうな。面白いけど勧めにくい、わしの中で舞城王太郎と同じポジションの作品が増えました。
いつも、日本未公開映画情報やネタ情報の収集に愛用している「ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記」http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/に、この前読んだ衝撃的劇画『真説ザ・ワールド・イズ・マイン』の解説がのっている(ポッドキャストという音声配信)。
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20061208

うーん、面白い。この劇画が影響を受けたと思われるいろいろな映画の話が語られている。ワールドイズマイン読んだ人は必聴。登場人物の塩見課長が鶴田浩二、薬師寺が『嗚呼!花の応援団』の薬痴寺先輩がモデルではないかってのは、なかなか笑えました、なるほど!

12/9付の「僕の恋人は等身大ドール(フランスのTV番組)」の記事も全然違う意味で必見、オタク恐るべし・・・。
【古川 日出男 角川文庫】

時は、ナポレオン率いるフランス軍がエジプトを侵攻しようとしているまさにそのとき、フランス軍を壊滅させるための奇策『災厄の書』(読むと、あまりの面白さに我を忘れ狂気へと誘われる書をナポレオンに献上するのだ!)の作成を進めるアイユーブ。語るは謎の美しき女語り部ズームルッド。そしてそれを命を賭して書き写す稀代の書家とその奴隷。

物語はさらに風呂敷を広げる。『もっとも忌まわしい妖術師アーダムと蛇のジンニーアの契約の物語』から一千年『美しい二人の拾い子ファラーとサフィアーンの物語』が幕を開ける。いやー、楽しいですな。アルビノ(白子)の魔道士に魔剣を操る美剣士が地下迷宮で朽ち果てた妖術師と相対する。まさにアラビアンナイト!、そしてこれは剣と魔法の物語ヒロイックファンタジーではないか。アルビノに魔剣とくればそりゃあエルリックサーガですよね、うー懐かしい。

というわけで、二巻目も面白うございました。最初に思ってたのとは全然違う話だったが、これは逆にわしにとっては懐かしい種類の読み物。物語が、口伝えで物語られるそのままに提示される文体は、慣れればこれはこれで面白い。三巻目も楽しみ。
【古川 日出男 角川文庫】

とりあえず一巻だけ読了。

う、面白いかもしれん、つか面白い。まさに、アラビアンナイトの世界。これから話がどう広がっていくのか楽しみですわ。
【香山 リカ 幻冬舎新書】

朝日新書に続いてこんどは幻冬舎新書が創刊ですか・・・世はホントに新書ブームなんですね、わしはいまだに信じられないが。

というわけで、相変らずすらすら読める香山リカの新作はなかなか驚愕の事実満載で面白かったです。以下続く
井上雄彦 バガボンド特集。

これも出てたのは知ってたんだが、どこもあっという間に売り切れたらしく、仕方ないので知り合いに借りて読みました。どうせ、前回のスラムダンクの特集のときみたいに増刷してコンビニとかでも出回るんだろうけど、それまで待ってられません。

インタビューは、井上氏のバガボンドにかける意気込みの凄さが良くわかる内容でありました。バガボンドは毎週モーニングの連載で読んでるんだけど、画の感じがある時期から変わったなとは思ってたが、なるほど途中から筆だけで描くようになってたんですね。あと、技術的にも興味のある話が多くてよろしいです(人間の動きをしっかり描くため、まず裸で描いてそれから服を着させていくとか)。

あと、2,3年でバガボンドは終わるそうだ。武蔵と小次郎の対決がどうなるのかはまだ未定らしいが(原作からははずれてしまっているから)、巌流島以降は描く気がないそうなのでそれまでの道中をじっくりと楽しんでいきたいですな。

< 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 >