4月5日のラジオ番組での鼎談を5月のうちに出版したということはかなり頑張って出したんだなとは思う。そのときは、今みたいに原発本が平積みされまくりという状況じゃなかったし、ちょっと気になって手に取った人も多かったのではないだろうか。わしは、内田本なので迷わず買ったし、内容も予想していたものとそう違わないんだけど、題名だけ見て買った人は、で、結局なんなの?という感想を抱くのではないかと思う。
内容で一番気になったのは、中沢新一が「緑の党」みたいなものを作りたいと思っているという話なんだけど、本気度があんまり感じられないんだけどどうなんでしょうね。内田君には速攻参加断わられてるし(笑)。
内容で一番気になったのは、中沢新一が「緑の党」みたいなものを作りたいと思っているという話なんだけど、本気度があんまり感じられないんだけどどうなんでしょうね。内田君には速攻参加断わられてるし(笑)。
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少女には向かない職業
2011年8月1日 読書
桜庭一樹の書く文章が好きだ。際立った特徴があるわけではないが、やはり巧いと思う。今回は、田舎に住む思春期の少女の心情描写がいいですな、わしは今も昔も男なので少女の心情はよくわからないけど。両親や友人との人間関係のうまくいかないもどかしさがなんともリアルに感じられる。
ストーリーもなかなか面白く、後半、アルレーの『わらの女』をネタに使うあたりは好感度高し。ただ、ラストは個人的にはちょっと残念、あと人のいい警察官のおじさんがちょっといまひとつかなと思う。
ストーリーもなかなか面白く、後半、アルレーの『わらの女』をネタに使うあたりは好感度高し。ただ、ラストは個人的にはちょっと残念、あと人のいい警察官のおじさんがちょっといまひとつかなと思う。
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しりあがりはんは、震災以来、ツイッターで原発・震災関連の話題は片っ端からリツイートしてくれるので、フォローしているだけで情報が集まって大変助かりました。
いつも死について描いてきた、まったくしりあがり寿らしい鎮魂の書。ページ下に初出月日が印刷されていて、その時々の色々な忘れかけていることを思い出した。何度も何度も読み返す、その度にじわじわとくる。これは、ずっと手元に置いておきたい本である。
いつも死について描いてきた、まったくしりあがり寿らしい鎮魂の書。ページ下に初出月日が印刷されていて、その時々の色々な忘れかけていることを思い出した。何度も何度も読み返す、その度にじわじわとくる。これは、ずっと手元に置いておきたい本である。
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本当に頭がよくなる1分間勉強法
2011年7月28日 読書
どぶに金を捨てるという表現があるが、この本を購入するということがまさにそれにあたると思う。娘が血迷ってしばらく前に買ってきた本であるが、受験で追い込まれてもこれを読んで役に立つことはないですな。
話の作りが、まさにネットとかでよく見かける詐欺まがいの情報販売(女性の落としかたとか、パチンコ必勝法とか)と同じで笑える。
話の作りが、まさにネットとかでよく見かける詐欺まがいの情報販売(女性の落としかたとか、パチンコ必勝法とか)と同じで笑える。
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なぜうつ病の人が増えたのか
2011年7月24日 読書
かなり毛色の変わったうつ病関連の本。
本書は、多くの人が漠然と不自然に感じていたことに一つの答えを出してくれていると思う。つまり、近年日本でうつ病患者が増えたり、メンタル休職者が増えた原因は、周りがうつ病のことについていろいろと騒ぎだしたからじゃないのかということだ。うつ病に対する情報の氾濫が、うつ病患者自体を作り上げているという感覚を持っていた人は実は多いのではないかとわしは思うが、著者はその考え方にデータ的な裏付けをしていく。
そして、問題なのは、その大々的なうつ病キャンペーンを影で先導しているのが製薬会社であるということだ。SSRI(選択性セニトロン再取り込み阻害薬)と呼ばれる儲かる新薬の登場以来、先行して認可されてきた国ではすでに同様のこと(患者の急増)が起こっているのである。
まあ、商売に結びついたキャンペーンとはいえ、これがいままでは見過ごされていたうつ病の初期発見につながり、重篤化する前に手が打てて効果が現れているのならいいのだけれど、実際には、今までは単純な気分障害で数ヶ月で医者になんかかからず自然治癒していた患者を掘り起こしている部分が多く、しかも治療効果が出ているように見えないというのが悩ましいところで、会社などでメンタル教育をすればするほどメンタル休暇をとる社員が増えてしまうというという悪循環を産んでしまっている。
著者は、淡々と事実と思われることを語るにとどめており、そのことに関する告発めいた文章は慎重に避けているが、たしかにこれは単純に非難すればいいとは言えないややこしい問題を抱えていると思う。製薬企業が新薬の普及を図ろうとするのは当たり前だし、むしろそれこそが社会的使命でもあるだろう。実際にうつ病に関する知識が間違っているというわけではないし、自殺防止に対し行政や企業が取り組もうとおもえば、うつ病対策は避けては通れない。こんな裏があるからメンタル教育がダメとは言えないので、こういったこともあるんだなという知識を持った上で今まで通りやっていくぐらいしかわしには思いつきません。ぐお、歯切れ悪い。
本書は、多くの人が漠然と不自然に感じていたことに一つの答えを出してくれていると思う。つまり、近年日本でうつ病患者が増えたり、メンタル休職者が増えた原因は、周りがうつ病のことについていろいろと騒ぎだしたからじゃないのかということだ。うつ病に対する情報の氾濫が、うつ病患者自体を作り上げているという感覚を持っていた人は実は多いのではないかとわしは思うが、著者はその考え方にデータ的な裏付けをしていく。
そして、問題なのは、その大々的なうつ病キャンペーンを影で先導しているのが製薬会社であるということだ。SSRI(選択性セニトロン再取り込み阻害薬)と呼ばれる儲かる新薬の登場以来、先行して認可されてきた国ではすでに同様のこと(患者の急増)が起こっているのである。
まあ、商売に結びついたキャンペーンとはいえ、これがいままでは見過ごされていたうつ病の初期発見につながり、重篤化する前に手が打てて効果が現れているのならいいのだけれど、実際には、今までは単純な気分障害で数ヶ月で医者になんかかからず自然治癒していた患者を掘り起こしている部分が多く、しかも治療効果が出ているように見えないというのが悩ましいところで、会社などでメンタル教育をすればするほどメンタル休暇をとる社員が増えてしまうというという悪循環を産んでしまっている。
著者は、淡々と事実と思われることを語るにとどめており、そのことに関する告発めいた文章は慎重に避けているが、たしかにこれは単純に非難すればいいとは言えないややこしい問題を抱えていると思う。製薬企業が新薬の普及を図ろうとするのは当たり前だし、むしろそれこそが社会的使命でもあるだろう。実際にうつ病に関する知識が間違っているというわけではないし、自殺防止に対し行政や企業が取り組もうとおもえば、うつ病対策は避けては通れない。こんな裏があるからメンタル教育がダメとは言えないので、こういったこともあるんだなという知識を持った上で今まで通りやっていくぐらいしかわしには思いつきません。ぐお、歯切れ悪い。
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古川日出男である。実験的な試みがなされているのも分かるが、この小説はわしとしてはむしろエンターテイメントに徹して欲しかった。だって、魅力的な登場人物達がもったいなさすぎる。エンディングにむけて物語は加速しようとしているのに、えええこれだけですか、ちょっと食い足りない感を残して終わってしまう。もっともっと登場人物の絡みを増やして練り直して欲しい、つくづくもったいない。
東京の猫の勢力興亡史やら、猫を何匹数えられるかを競い合うといったガジェットも面白いし、「僕は速度だ」のジャキも、都バス少女も、さすらいの料理人も他にもキャラクターは総じて魅力的というか、バラエティに富んでていうことないし、ああ、それなのになんで素直に話に入り込ませてくれないんだよ。もっと、こことここをこう組み合わせて、こんな展開を加えつつとかついつい考えてしまう。
東京の猫の勢力興亡史やら、猫を何匹数えられるかを競い合うといったガジェットも面白いし、「僕は速度だ」のジャキも、都バス少女も、さすらいの料理人も他にもキャラクターは総じて魅力的というか、バラエティに富んでていうことないし、ああ、それなのになんで素直に話に入り込ませてくれないんだよ。もっと、こことここをこう組み合わせて、こんな展開を加えつつとかついつい考えてしまう。
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やっと読めた(実際読んだのは今年のGWころなんだけど)。らもはんの傑作長編を読もう読もうと思ってはや幾とせ。気がつけば十数年経ってたんだな。そのあいだにらもはんは逝ってしまわれるし(涙)。短編とエッセイの人かと思ってたら、こんな面白い長編も書けるじゃないですか、あんさんやっぱり凄かったんですな。
らもはんがアフリカの呪術に題材を得た時点で、この話の面白さは決まっていたんだと思う。いやいや、最初から最後まで堪能いたしましたよ、呪術をこれだけリアルに書いているのは凄いの一言ですわ。読むべし。
らもはんがアフリカの呪術に題材を得た時点で、この話の面白さは決まっていたんだと思う。いやいや、最初から最後まで堪能いたしましたよ、呪術をこれだけリアルに書いているのは凄いの一言ですわ。読むべし。
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水滸伝 1 曙光の章
2011年7月17日 読書
少しずつ、少しずつではあるが、電子書籍のラインナップが増えてきて、買ってもいいなと思っていた本も増えてきた。
そこに、ふと現れた北方水滸伝。これは読まなきゃいけませんな。北方節を堪能するのは10年以上ぶり、やはりいいです。というか、安心して読めるんだよな。王進が史家村の暴れ者史進を打ち負かし、請われ弟子とするシーンなんぞ、やはり分かっててもぐっときますな。これはじっくり読んでいきたい。
あと、この小説は電子書籍ならではの工夫があって、画面上のボタンを押すと登場人物一覧に飛んでくれる。これは、この小説みたいに登場人物が多い話を読むにはとっても便利。初めていいなと思う機能が搭載された電子書籍に行き当たりました。もっと進化していいような気がするんだけど、少しずつましになってきているということで、長い目でみていきます。
そこに、ふと現れた北方水滸伝。これは読まなきゃいけませんな。北方節を堪能するのは10年以上ぶり、やはりいいです。というか、安心して読めるんだよな。王進が史家村の暴れ者史進を打ち負かし、請われ弟子とするシーンなんぞ、やはり分かっててもぐっときますな。これはじっくり読んでいきたい。
あと、この小説は電子書籍ならではの工夫があって、画面上のボタンを押すと登場人物一覧に飛んでくれる。これは、この小説みたいに登場人物が多い話を読むにはとっても便利。初めていいなと思う機能が搭載された電子書籍に行き当たりました。もっと進化していいような気がするんだけど、少しずつましになってきているということで、長い目でみていきます。
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娘がハードカバーで買ってきてたので読んでみた。やつは気に入ったものは何度でも観たり読んだりするタイプなので、この本も何年か前から何度も図書館から借りてきては読んでいたんだけど、手元に置いておきたくてついに買ったそうだ。
まさに、小中学生の微妙な心理が書かれていて、親としては娘がこういう本を気に入っているということに少し安心感を覚える。ああ、たぶんやつは人との繋がりをうまくこなしていけるだろうな、きっと大丈夫、そう思わせてくれるような本である。この年頃の子供たちが友達関係で陥りそうなことが物語られ、これを仮想体験することで、少しでも相手の気持ちに心を向けられるようになるのではないかなと思う。
まあ、そんな単純にいいことばかりは無いだろうけど。すごい勢いで育っていくよな子供って。
まさに、小中学生の微妙な心理が書かれていて、親としては娘がこういう本を気に入っているということに少し安心感を覚える。ああ、たぶんやつは人との繋がりをうまくこなしていけるだろうな、きっと大丈夫、そう思わせてくれるような本である。この年頃の子供たちが友達関係で陥りそうなことが物語られ、これを仮想体験することで、少しでも相手の気持ちに心を向けられるようになるのではないかなと思う。
まあ、そんな単純にいいことばかりは無いだろうけど。すごい勢いで育っていくよな子供って。
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「3人で5人分」の仕事を無理なくまわす! ― 「欠員補充ゼロ」の職場術
2011年7月15日 読書
昨年10月以降のわたくしの仕事の状況
’10.10〜 なぜかうちの部署だけ人が減り、ただでさえ限界に近いのに仕事量3割アップで確実に死ねると予感。でも年内乗り切ればなんとか回りだすかもしれん。
’11.01〜 年が明けたが、あんまり変わらねえ。サー残業で回しつつ、4月の人事異動に夢を託す。
’11.03.11〜 あまりにすごい体験で、まさに文字通り世界が変わった。このことはまた少しずつ書いていくかもしれない。いずれ、仕事面ではいろいろなことがご破算になり、正直助かった部分もある。
その後の復興業務で、すぐにもとの忙しさに戻り、4月の人事異動は凍結
’11.06.01〜 凍結されていた人事異動が発令、わが部はベテランが抜けこの業務は初めての新人が来た。コロス気ですか!てのが最初の感想。ついでにボスも変わる。
新しいボスはまともな人なので、労務管理も驚くほどまとも。とても休日出勤なんか認められない(ましてやサービス出勤なんぞ)。土曜終日のサービス業務でなんとかごまかしてたのも終わり。破綻の足音が聞こえてくる。
てな状況なので、こんな本も目の前に出てくればついつい読んでしまうよな(笑)。思った以上にまともな本で、書かれていることもまさにそうだなと思う。いろいろと参考になるアイデアもあり、さっそく生かされることでしょう。問題は、仕事を振るところがないってことなんだよな。
でも、休日がしっかり取れそうなので日記もまた書こうって気になったし、悪いことばかりでもないね。
’10.10〜 なぜかうちの部署だけ人が減り、ただでさえ限界に近いのに仕事量3割アップで確実に死ねると予感。でも年内乗り切ればなんとか回りだすかもしれん。
’11.01〜 年が明けたが、あんまり変わらねえ。サー残業で回しつつ、4月の人事異動に夢を託す。
’11.03.11〜 あまりにすごい体験で、まさに文字通り世界が変わった。このことはまた少しずつ書いていくかもしれない。いずれ、仕事面ではいろいろなことがご破算になり、正直助かった部分もある。
その後の復興業務で、すぐにもとの忙しさに戻り、4月の人事異動は凍結
’11.06.01〜 凍結されていた人事異動が発令、わが部はベテランが抜けこの業務は初めての新人が来た。コロス気ですか!てのが最初の感想。ついでにボスも変わる。
新しいボスはまともな人なので、労務管理も驚くほどまとも。とても休日出勤なんか認められない(ましてやサービス出勤なんぞ)。土曜終日のサービス業務でなんとかごまかしてたのも終わり。破綻の足音が聞こえてくる。
てな状況なので、こんな本も目の前に出てくればついつい読んでしまうよな(笑)。思った以上にまともな本で、書かれていることもまさにそうだなと思う。いろいろと参考になるアイデアもあり、さっそく生かされることでしょう。問題は、仕事を振るところがないってことなんだよな。
でも、休日がしっかり取れそうなので日記もまた書こうって気になったし、悪いことばかりでもないね。
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風雲児たち (1) (SPコミックス)
2011年7月14日 読書 コメント (3)
少し前から、『風雲児たち』という超マイナーだけど読んだ人たちの評価がやたら高い歴史マンガがあることは知っていて、いつか機会があったら読もうと思っていた。
それが電子書籍で配信がはじまり、毎週一冊の追加を楽しみに購入している。もう30年も前からの連載なのでギャグもかなり古いがわしも古いので全く違和感なく読めますな。歴史の大きな流れを押さえつつ、埋もれた傑人にもスポットライトをあて、江戸の時代にも大した人たちはいたんだなあと感慨深く読むのでありました。
それが電子書籍で配信がはじまり、毎週一冊の追加を楽しみに購入している。もう30年も前からの連載なのでギャグもかなり古いがわしも古いので全く違和感なく読めますな。歴史の大きな流れを押さえつつ、埋もれた傑人にもスポットライトをあて、江戸の時代にも大した人たちはいたんだなあと感慨深く読むのでありました。
山猫 電子書籍にはしる
2011年1月5日 読書わしは昔から本好きで、本はやっぱり紙だと思う。さらに本と同じくらい本屋が好きで、本は本屋で買うと決めている(だからアマゾンなんか使ったことない)。そんな私がついついGALAPAGOSなんていう電子書籍リーダーを買ってしまいました(すいません本屋さん)。
でもねー、間違いなく近いうちに電子書籍が紙の書籍に取って代わるよな。出版不況自体は、電子書籍によって市場が広がる可能性があるから出版社には光明があると思うが、本屋にはますます厳しい時代が続いていく。まだ今までの流通に遠慮があるが、電子書籍の市場が広がっていくどこかのタイミングで出版社は電子書籍中心に舵を切りだすだろう、そうなるとやはり厳しいのは本屋、がんばれ本屋!
あ、でGALAPAGOSですが、リーダーとしてはいいんじゃないでしょうか、快適に読書できます。簡単に本が買えるのでなれるとヤバいですな、とりあえず『罪と罰』全3巻を930円で購入して読んでます。あとはショップの書籍点数が増えるの待ちでしょうか。ついでに本体39,800円は高すぎです。金が余ってるか、わしのように人柱気分でないと絶対買えません。
でもねー、間違いなく近いうちに電子書籍が紙の書籍に取って代わるよな。出版不況自体は、電子書籍によって市場が広がる可能性があるから出版社には光明があると思うが、本屋にはますます厳しい時代が続いていく。まだ今までの流通に遠慮があるが、電子書籍の市場が広がっていくどこかのタイミングで出版社は電子書籍中心に舵を切りだすだろう、そうなるとやはり厳しいのは本屋、がんばれ本屋!
あ、でGALAPAGOSですが、リーダーとしてはいいんじゃないでしょうか、快適に読書できます。簡単に本が買えるのでなれるとヤバいですな、とりあえず『罪と罰』全3巻を930円で購入して読んでます。あとはショップの書籍点数が増えるの待ちでしょうか。ついでに本体39,800円は高すぎです。金が余ってるか、わしのように人柱気分でないと絶対買えません。