花粉症は環境問題である
2008年4月28日 読書
【奥野修司 文春新書】
花粉の季節も終わりになってようやく本書を読めました。うーん、アンタイムリー。
著者の奥野修司という名前に記憶があって、なんで知ってるのかなと思ったら『心にナイフをしのばせて』のルポライターでした。読もう読もうと思って読めていない一冊です。
で、その著者はどうもかなり重度の花粉症らしく、第一章はまるまる自身の対花粉症奮戦記となっている。わしも軽度の花粉症ではあるがここまでになるとそら怨嗟の念のこもった文章になるのは致し方ないよな。杉植林を推し進めた役所の人間を殺したくなる気持ちはよくわかる(いや、殺したいとかは書いてないんですがね)。
しかし、さすがルポライターただで花粉症になってなんかいられません、なんでこんなことになってしまったのか調べつくしたのが本書の内容。結論から言えば、国の大失政。戦後国中の広葉樹林を切り倒し、杉、ヒノキを植林させ続けたために多数の国民に花粉症の苦しみとそれに伴う経済的被害を発生させたのであるが、杉の植林はそれにとどまらず、林業としても利益はとれなくなってしまってるし、自然の保水力も激減させて大雨の土砂崩れを誘発しているしでまったくろくなことがない。著者はそれに対しても、これから広葉樹を増やしていくための方策まで考えていて、まったく仰るとおりですねといった内容の一冊でした。
花粉の季節も終わりになってようやく本書を読めました。うーん、アンタイムリー。
著者の奥野修司という名前に記憶があって、なんで知ってるのかなと思ったら『心にナイフをしのばせて』のルポライターでした。読もう読もうと思って読めていない一冊です。
で、その著者はどうもかなり重度の花粉症らしく、第一章はまるまる自身の対花粉症奮戦記となっている。わしも軽度の花粉症ではあるがここまでになるとそら怨嗟の念のこもった文章になるのは致し方ないよな。杉植林を推し進めた役所の人間を殺したくなる気持ちはよくわかる(いや、殺したいとかは書いてないんですがね)。
しかし、さすがルポライターただで花粉症になってなんかいられません、なんでこんなことになってしまったのか調べつくしたのが本書の内容。結論から言えば、国の大失政。戦後国中の広葉樹林を切り倒し、杉、ヒノキを植林させ続けたために多数の国民に花粉症の苦しみとそれに伴う経済的被害を発生させたのであるが、杉の植林はそれにとどまらず、林業としても利益はとれなくなってしまってるし、自然の保水力も激減させて大雨の土砂崩れを誘発しているしでまったくろくなことがない。著者はそれに対しても、これから広葉樹を増やしていくための方策まで考えていて、まったく仰るとおりですねといった内容の一冊でした。
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