【島田 裕巳 幻冬舎新書】

面白い。日本の主な新宗教を俯瞰するにはもってこいの一冊。その成り立ちや影響がよく分かる。発行一ヶ月で5刷を数えているあたり地味に売れてるようで。どんな人が買っているのか分からないが、新宗教って何やかんや言って興味の対象なんですな。

著者のことは、オウム関係であらぬバッシングを受けた可哀想な宗教学者というイメージだったんだが、最近著書を見かけるようにもなったしようやく再起できたということなのかな、よござんした。

印象的だったのは、どんなときに新宗教が信者を増やしていったかに言及した部分で、以下抜粋。
よく「苦しいときの神頼み」といった言い方がされる。たしかに、人が宗教に頼るのは、悩みや苦しみを抱えているときである。だが、本当に苦しいときには、人は神頼みはしない。不況が長く続き、深刻化しているときには、豊かになれる見込みがないので、神仏に頼ったりはしない。むしろ、経済が好調で、豊かになれる見込みがあるときに、人は神仏に頼る。高度経済成長は、まさに神頼みが絶大な効力を発揮した時代だったのである。

なるほど。

コメント

nophoto
よもり
2008年1月3日17:08

>どんな人が買っているのか分からないが、

わしじゃ、わしじゃw

山猫
漆黒
2008年1月5日1:10

>よもり

いやー、よもりさんは全然意外じゃないですよ(笑)