【松永 和紀 光文社新書】

著者は、元毎日新聞記者で現在はフリーの科学ライター、そして子供を持つ主婦。「あるある大辞典」の納豆ダイエット事件を皮切りに健康情報のおかしな点についてばっさばっさと切り捨てていく・・・のだが、おそらく大抵の人が予想しているのとは違った内容であると思う。

捏造したってことは明らかにどうしようもないんだけど、それを批判してる当のメディアもどうしようもない記事を連発してるんじゃありませんか、捏造まではしなくても違った研究報告をつなげての強引な三段論法。環境ホルモンやら添加物報道で危機感を煽るだけ煽って、その後の検証報告を記事にしない。オーガニック食品がほんとうにいいのか?昔はほんとによかったの?マイナスイオンは?水からの伝言は?と、ごもっともですとうなづける話がどんどん続きます。

わし自身も著者ときわめて近い思考方法なので、彼女の意見には全面的に賛同する。だからといってこれが正しい考え方だとまでは言わないが、多くの人にとりあえず読んでおけとはいいたい。健康報道に接するときの心構えが変わるはずです。好著。

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