世界を知るためのささやかな哲学
2007年5月30日 読書
【アルベール・ジャカール ユゲット・プラネス 吉沢弘之 訳 徳間書店】
福岡伸一の『生物と無生物のあいだ』を読んでこの本を思い出したので、本棚から引っ張り出し再読している。1999年出版なので少し前の本だが、わしには珍しくあちこちに傍線が引かれてて、当時はずいぶん真剣に読んだよなと思い出す。ジャカールはフランスの遺伝学者で哲学にも造詣が深く、この本は30の項目について高校教師のプラネスの質問にジャカールが答えるという体裁になっている。
で、なんでこの本を思い出したかというと、「生物学」という項目があり、まさに生物と無生物の境界とは何かということについての印象的な言及があったからなのだ。そこには
この本は、それ以外の項目もわしにとって刺激に満ちた内容で、かなり影響を受けた。内容は入門書だし、一項目も短いので目に付いたら(本屋にあるかどうかは疑わしいが)読んでみてください。
福岡伸一の『生物と無生物のあいだ』を読んでこの本を思い出したので、本棚から引っ張り出し再読している。1999年出版なので少し前の本だが、わしには珍しくあちこちに傍線が引かれてて、当時はずいぶん真剣に読んだよなと思い出す。ジャカールはフランスの遺伝学者で哲学にも造詣が深く、この本は30の項目について高校教師のプラネスの質問にジャカールが答えるという体裁になっている。
で、なんでこの本を思い出したかというと、「生物学」という項目があり、まさに生物と無生物の境界とは何かということについての印象的な言及があったからなのだ。そこには
無生物と生物の違いは、複雑性の程度の差からくるものです。したがって、その違いは、複雑性が与えてくれた力から生じたものなのです。二つの範疇のあいだには境界線がなく、さらなる複雑性へとつねに向かう連続性があるだけです。という驚くべきことが述べられていたのである。つまり、生物と無生物のあいだに境界線なんかないよと、あるのは複雑さの違いだけだよと。
この本は、それ以外の項目もわしにとって刺激に満ちた内容で、かなり影響を受けた。内容は入門書だし、一項目も短いので目に付いたら(本屋にあるかどうかは疑わしいが)読んでみてください。
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