ハラスメントは連鎖する 「しつけ」「教育」という呪縛
2007年5月13日 読書
【安冨 歩、本條 晴一郎 光文社新書】
香山リカのやさしく読みやすいハラスメント関連本もいいけど、読みごたえのある本書もなかなか面白かったです。
ハラスメントとはなにかについて、構造やそれが連鎖していく仕組みが非常に詳しく解説されている。特長的なのは、人間の精神を魂(人間が生物としてもともと持っている部分)とインターフェイス(精神)さらに外界との繋がりにおいて考察している点で、それによりどのような機能不全によりどのようなことがおきるかをクリアにしている。
なるほどと納得できる部分が多く、自分自身の置かれている(いた)状況について振り返ったりするうえでも非常に参考になった。こういう仕組みを理解しておくことは、人とのコミュニケーションにおいて呪縛を受けないためにも必要であろうなと思う。
簡単にすらすら読める内容ではないが、読んでみて損はないと思う。ただし、「魂」という言葉を特殊な定義で用いてるので読み違えるとややこしくなることと、きわめて個人的な見解であるが、ここに書かれていることはまったく正しい内容というわけではなくてあくまで仮説であるということは頭に入れておいたほうがいいと思う。
あと、まとめの第8章は、筆者が話を大きくしすぎていると感じますな。言いたいことは分るが、世界をハラスメント呪縛に捕らえられている人とそこから逃れた人やもともと捉えられていない人の二つにわけ、まるで天使と悪魔の最終戦争のように書いてしまうのは如何なものか、そこから地球環境問題とかにいってしまうのは(考えとしてはわかるが)本書の内容としてはいき過ぎだろうと思う。
香山リカのやさしく読みやすいハラスメント関連本もいいけど、読みごたえのある本書もなかなか面白かったです。
ハラスメントとはなにかについて、構造やそれが連鎖していく仕組みが非常に詳しく解説されている。特長的なのは、人間の精神を魂(人間が生物としてもともと持っている部分)とインターフェイス(精神)さらに外界との繋がりにおいて考察している点で、それによりどのような機能不全によりどのようなことがおきるかをクリアにしている。
なるほどと納得できる部分が多く、自分自身の置かれている(いた)状況について振り返ったりするうえでも非常に参考になった。こういう仕組みを理解しておくことは、人とのコミュニケーションにおいて呪縛を受けないためにも必要であろうなと思う。
簡単にすらすら読める内容ではないが、読んでみて損はないと思う。ただし、「魂」という言葉を特殊な定義で用いてるので読み違えるとややこしくなることと、きわめて個人的な見解であるが、ここに書かれていることはまったく正しい内容というわけではなくてあくまで仮説であるということは頭に入れておいたほうがいいと思う。
あと、まとめの第8章は、筆者が話を大きくしすぎていると感じますな。言いたいことは分るが、世界をハラスメント呪縛に捕らえられている人とそこから逃れた人やもともと捉えられていない人の二つにわけ、まるで天使と悪魔の最終戦争のように書いてしまうのは如何なものか、そこから地球環境問題とかにいってしまうのは(考えとしてはわかるが)本書の内容としてはいき過ぎだろうと思う。
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