竹光侍 1 (1)

2007年3月22日 コミック
【松本大洋 永福一成 小学館】

最近コミックづいているわしであるが、何気なく手に取った松本大洋の新作がまた面白い。うーむ、これは凄いな、読んで損なし、つか読め。

同じ長屋に住む浪人瀬能宗一郎と勘吉少年の江戸物語。剣の道への渇望から多くの血を流してしまうゆえ愛剣を手放し竹光をまとう宗一郎、その普段の飄々とした変人ぶりと時折のぞく鬼の部分の対比がよい。対比といっても人が変わるのではなく、あくまでひとつの個のなかで統合されていて不思議な魅力を持ったキャラクターになっている。

今までの松本大洋とはちょっと趣を異にした線で、それでもたしかに松本大洋だなと思わす躍動感に満ちた画が素晴らしい。帯の「新境地!」のうたい文句に偽りなし。

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