真説 ザ・ワールド・イズ・マイン5巻
2006年11月15日 コミック
ネット友人に借りて一気読み。ああ、なんでわしはこの『ザ・ワールド・イズ・マイン』を今の今まで知らなかったんだろう?もったいねえ、90年代に知ってなければならない作品だった。
面白い。まさに、現代の黙示録と呼ぶに相応しい内容、わし的に永井豪の『デビルマン』以来の衝撃作でありました。この前読んだ『独白するユニバーサル横メルカトル』も残虐さでは負けてなかったが、その重みというか質がまったく違う。
リアルな暴力、虐殺シーンがひたすら続き、大人、子供、男女関係なくひたすら無残に殺されていく様は、死と生について否が応でも問いかけられてくるようだ。主人公の片割れであるモンはある意味超越者として描かれているため、読者には感情移入しにくい存在になっている、だって、何でこんなことしてるのかさっぱりわからないんだもんな。その点、もうひとりの主人公トシのほうは、残虐な殺人鬼になりながらもあまりに人間でよく分る。この二人の逃避行のストーリーに超自然的な物体「ヒグマドン」の怪獣物語が錯綜して話が進んでいく。そこここから作者の志の高さが伝わってきて良いです。そして、それを支える綿密な取材と画力!いやホント凄いです。
しかし、わし的には大絶賛の本書だが、主人公二人を取り巻くサブキャラたちが特徴(くせ)を持たされすぎている点は気になる。キャラ立ちしてて濃いのはいいんだけどさ、これはちょっと過剰すぎるんじゃないかい。この濃さこそが新井英樹がデビューのときから持っている特性なんだろうけれど、あんまりいい方向にいってない気がする。サブキャラたちが繰り広げるサブストーリ自体はこのマンガに厚みと深みを持たせていて素晴らしいんだけど、ちょっと仕草が鬱陶しすぎるんだよな。
ともあれ、この超問題作は機会があるなら絶対に読んでおいたほうがいい。気持ち悪くなったり陰鬱な気分になるかもしれないけど(笑)。
面白い。まさに、現代の黙示録と呼ぶに相応しい内容、わし的に永井豪の『デビルマン』以来の衝撃作でありました。この前読んだ『独白するユニバーサル横メルカトル』も残虐さでは負けてなかったが、その重みというか質がまったく違う。
リアルな暴力、虐殺シーンがひたすら続き、大人、子供、男女関係なくひたすら無残に殺されていく様は、死と生について否が応でも問いかけられてくるようだ。主人公の片割れであるモンはある意味超越者として描かれているため、読者には感情移入しにくい存在になっている、だって、何でこんなことしてるのかさっぱりわからないんだもんな。その点、もうひとりの主人公トシのほうは、残虐な殺人鬼になりながらもあまりに人間でよく分る。この二人の逃避行のストーリーに超自然的な物体「ヒグマドン」の怪獣物語が錯綜して話が進んでいく。そこここから作者の志の高さが伝わってきて良いです。そして、それを支える綿密な取材と画力!いやホント凄いです。
しかし、わし的には大絶賛の本書だが、主人公二人を取り巻くサブキャラたちが特徴(くせ)を持たされすぎている点は気になる。キャラ立ちしてて濃いのはいいんだけどさ、これはちょっと過剰すぎるんじゃないかい。この濃さこそが新井英樹がデビューのときから持っている特性なんだろうけれど、あんまりいい方向にいってない気がする。サブキャラたちが繰り広げるサブストーリ自体はこのマンガに厚みと深みを持たせていて素晴らしいんだけど、ちょっと仕草が鬱陶しすぎるんだよな。
ともあれ、この超問題作は機会があるなら絶対に読んでおいたほうがいい。気持ち悪くなったり陰鬱な気分になるかもしれないけど(笑)。
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