ヒストリー・オブ・バイオレンス
2006年5月24日 映画インディアナ州の田舎町で小さなダイナーを経営するトム・ストールは、弁護士の妻と2人の子どもとともに穏やかな日々を送っていた。そんなある夜、彼の店が拳銃を持った2人組の強盗に襲われる。しかしトムは驚くべき身のこなしで2人を一瞬にして倒してしまう。店の客や従業員の危機を救ったトムは一夜にしてヒーローとなる。それから数日後、片目をえぐられた曰くありげな男がダイナーに現われ、トムに親しげに話しかける。人違いだと否定するトムだったが、トムの過去を知るというその男は、以来執拗に家族につきまとい始める。
やっと仙台に来たので観てきた。素晴らしい。映画館で観られる人は映画館で観てほしい(『ミリオンダラー・ベイビー』を映画館で観るべきと思う人には特に)。
なにしろクローネンバーグなんだからぐちょぐちょに違いないと思ったら、思った以上にまともで拍子抜け、しかし、じわじわとクローネンバーグらしさが匂いたってくる。原作はアメコミらしいが、内容的にはかなり昇華されている気がする。坦々としたシーンに怖ろしいほどの緊張感が溢れ終始気が抜けない、90分余りの短い映画なのに観終わったあとは疲れでぐったりしてました。
家族について、そして暴力について、より根源的な部分に突き刺さってくる映像は素晴らしいの一言。役者の表情、暴力描写、印象的なラストシーンまで目が離せなかった。もう一度映画館で観たいぞ。
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