「家族」をつくる―養育里親という生き方
2006年1月11日 読書
里親をごぞんじですか?
年をとると(30代ではあるが)涙腺が弱くなってどうもいかん、本書に紹介されている23組の里親家庭のレポートを読んでいるとところどころで泣けてくる。わしは、まがいなりにも家族をいうものを持って、定期的な収入があり、二人の子供を養育している。これがどれだけの幸運の積み重ねの結果であるか、自分の力なんかではなく単にツイていただけにすぎないと感じる。もしかしたら今ごろ牢の中にいたり、へたすりゃ生きてなかったかもなとよく思う。そして、自分は一般的な家庭で育ったにもかかわらず、なぜかここに出て来る要保護児童に自分を投影してしまう。
本書では、23組の里親家庭のレポートを通じて、里親とはどういうものかを知らしめていくのと同時に、現在の日本の里親制度の問題点を浮かび上がらせていく。日本では3万7千名いるといわれる要保護児童のほとんどは施設で家庭というものを知らずに育っていく。諸外国では5割から9割もの子供が里親家庭で育つのに、日本では1割に満たない。それは社会的な認知度の低さ、子育ては親の責任という考え方の浸透、里親制度に対する誤解に加え、児童福祉師の絶対的不足をはじめとする行政システムの不備があげられる。
1951年に制定された児童憲章の第2条には、「すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる」と謳われている。児童虐待やネグレクトにより精神的な傷を抱えた要保護児童が増えていく中、情緒的に彼らが可哀想というだけでなく、犯罪に強い足腰の強い社会をつくるという面からも、里親制度やそれに伴う地域での取り組みの必要性が高まっているのではないか。
などと、えらそうに書いてみたが、本書を読むと里親でもやってみようかと思う人も多いと思うのでとりあえず読んでみてください。
年をとると(30代ではあるが)涙腺が弱くなってどうもいかん、本書に紹介されている23組の里親家庭のレポートを読んでいるとところどころで泣けてくる。わしは、まがいなりにも家族をいうものを持って、定期的な収入があり、二人の子供を養育している。これがどれだけの幸運の積み重ねの結果であるか、自分の力なんかではなく単にツイていただけにすぎないと感じる。もしかしたら今ごろ牢の中にいたり、へたすりゃ生きてなかったかもなとよく思う。そして、自分は一般的な家庭で育ったにもかかわらず、なぜかここに出て来る要保護児童に自分を投影してしまう。
本書では、23組の里親家庭のレポートを通じて、里親とはどういうものかを知らしめていくのと同時に、現在の日本の里親制度の問題点を浮かび上がらせていく。日本では3万7千名いるといわれる要保護児童のほとんどは施設で家庭というものを知らずに育っていく。諸外国では5割から9割もの子供が里親家庭で育つのに、日本では1割に満たない。それは社会的な認知度の低さ、子育ては親の責任という考え方の浸透、里親制度に対する誤解に加え、児童福祉師の絶対的不足をはじめとする行政システムの不備があげられる。
1951年に制定された児童憲章の第2条には、「すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる」と謳われている。児童虐待やネグレクトにより精神的な傷を抱えた要保護児童が増えていく中、情緒的に彼らが可哀想というだけでなく、犯罪に強い足腰の強い社会をつくるという面からも、里親制度やそれに伴う地域での取り組みの必要性が高まっているのではないか。
などと、えらそうに書いてみたが、本書を読むと里親でもやってみようかと思う人も多いと思うのでとりあえず読んでみてください。
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