いやいや、なかなかおもしろかった。筆者は東京新聞、中日新聞の論説委員。本書は最近の経済政策においてエコノミストの間で論争のあった、郵政民営化、不良債権処理、金融政策、財政再建、構造改革の五つのテーマについてまとめている。

論点が分かりやすく整理されており、だれがいつどのように主張していたかがよく分かり勉強になる。結局、いろんな論戦があっても、その裏に潜んでいる主張者やその支持者の利害関係というのが物事を複雑怪奇にしているのだなと思う。しかし、それでもなお、本書のように丁寧に論戦を整理しまとめる作業というのは必要であるし、ありがたいと思う。

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