おもしろい、読め!

集英社新書はこういった対談形式モノが大変うまい。姜尚中/森巣博の『ナショナリズムの克服』、姜尚中/テッサ・モーリス・スズキの『デモクラシーの冒険』、そして今回の森達也/森巣博とどれも非常に面白かった。おそらく同じ編集者が関わってるのだとと思うがよくやった(違ってたらスイマセン)。

さて、本書は「ドキュメンタリー作家」森達也と「賭博師」森巣博が日本のメディアを切って切って切りまくる。いやあ、ホントにどうなっちゃうんだろうね>日本。

「メディアがおかしい」ということは、誰もが多かれ少なかれ、またいろんな意味において感じていることであろう。視聴者からの抗議を過度に恐れ、先手を打った自主規制で自らを縛りつけ肝心のことは何も報道しない、そのくせいったん悪と認定されれば叩きのめす。そんな日本のメディアの姿を二人は晒していく。

わしにとって興味深かったのは、オウム事件に対する対応において日本がいかに変わっていってしまったかという森氏の見解である。まさに日本におけるオウム事件は、10年早く来たアメリカにおける9.11なのだな。彼の作成した映画『A』『A2』をなんとしても観たくなった。

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