「書は言霊を凍結させる」

「書」である、わしは書とはまったく何の縁もないが、たまたまこの本を手にとって読んでみたら面白くて買ってしまったのだ。

著者は書道家なのだが、まず素晴らしいのが平易な文章を書くということ。これだけ読みやすく解りやすい文章を書けるのはたいしたもんだ。途中、字や書体の歴史や道具についての話もあるのだが飽きさせずに読ませる。

そして、なによりこのデジタルの時代にさえ、手書きの文字がいかに重要で、これからも間違いなく生き延びていくという理由ををわかりやすく語ってくれる。わしなんかも字が下手で、文字を書くことにはコンプレックスがあるし、パソコンの存在は本当にありがたいと思ってる人間の一人であるが、これを読むとなんだか「書」をはじめたいような気分になりますな。

「書は人なり」

こういう自己表現の芸術もあったんだなと目を開かされた本でした。

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