ヴァニシングポイント
2005年8月4日 読書余命わずか、ガン末期の「オレ」が語るバイク、ドラッグ、クラブ、そして友人イデイ…肺ガン!)B期、余命2年を宣告された著者が、闘病記「31歳ガン漂流」「32歳ガン漂流エボリューション」につづけて放つ自伝小説。J・ケルアック「路上」へのオマージュをこめたノンフィクション・ノベル!
これがすべてノンフィクションではないとわしは思うが、ほとんどはそうであろう。彼は自分の汚れた部分こそをさらけ出し、疾走感のある青春小説にしたかったのであろうか。それとも、感動を持って彼の文章を読もうとする人々への彼なりの強烈なアンチテーゼだったのだろうか。
公平な目で見て、小説としてあるいは読み物として、完成度の高いものではないと思う。ただ、ある程度執筆時の状況を知る者としては、命を削って書いたなという重みはひしひしと感じる。この本は、「ガン漂流」シリーズを読んだあとに、著者に対し好感を抱いた人が読むべきものであると思う。彼の本領はあちらのシリーズ(ブログ)でこそ発揮されていると感じる。
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