感じない男

2005年2月16日 読書
これはなかなか面白い本であった。男が読んでも面白いがぜひ女性に読んでもらいたいと思う。あなたに娘がいれば、少なくともモーニング娘。のメンバーにしたいとは思わなくなるだろう(笑)。

男のフェチや性欲について、筆者が筆者自身の体験と自分の内面を見つめなおすことによって、その正体を考えていく。出た結論は「男は感じていない」ということ、そして「男は自分の身体を汚いと思っている」ということ。なるほど、面白い。そしてたぶん当たっている。わしは個人的にはミニスカに萌える気持ちはよく分かる、制服もまあ分からんでもない、ロリコンの気はないが著者が書いてるのはそのとおりだと思う。

わし自身は「感じない男」としてのトラウマを背負っている男の一人であると自覚するが、まあ、とくに問題もないしそれ自体楽しめるし、何の不都合も感じないな。そういう意味で、最終章の『脱「感じない男」にむけて』は、これで「感じない男」を克服することが男にできるのかなという気もする。セクシュアリティは人により千差万別、要は法に触れない範囲でそれを満たしてやることができればいいのではないかな。「(男は)快感の面で女に勝てないことは分かっているから、女の快感を支配したり、コントロールすることによって、女よりも優位に立とうとする。女の快感を支配するときの優越感でもって、自分の不感症を帳消しにしようとするのである。そして、それは不思議なことに、一種の癒しの感覚として体験されるのである。」と筆者は書く、ならばそういう機会を与える風俗にいって、擬似的にでも癒しの感覚を得ようと訴えるほうが効果があると思うのだが。

わしが、筆者にもっと突っ込んでもらいたかったのは「ロリコン化がとまらない社会」これに対しどう取り組んでいくべきかという問題である。こちらのほうがよほど深刻な問題であるとおもうんだが、どうでしょう。

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