麻原を死刑にして、それで済むのか?―本当のことが知らされないアナタへ
2005年2月10日 読書
一年近く前に買ったっきり、積読されてた本。何で買ったのかなあと思ってたら、一緒に雑誌現代思想の「特集 死刑を考える」、池田晶子『死と生きる獄中哲学対話』とか買ってた、死刑関係でまとめ買いですね(変人)。
思ったよりも面白かった。麻原の国選弁護人が書いた本なので内容は当然被告人寄りなのだが、書かれていることには納得するしおおむね同意する。一連のオウム事件に関しては、麻原は実行犯ではないので謀議責任について裁判は争われる。弁護人が検察側に求めているのは、起訴された控訴事実について証拠をもとに証明することである。それが、麻原裁判においてはまったくでたらめになっている、このでたらめさを見逃すことはひいては国民全体の権利を損なうことになるであろう(だからちゃんとやろうよ)というのが本書の訴える内容である。
ただし、この本に書かれているのはあくまで弁護側にとって都合のいいことだけであり、語られていない多くの不利な内容も現実には存在する、中立的な立場ではなくあくまで弁護側の立場から書かれた本であるということは頭に入れておく必要があるだろう。特に、もともと陰謀史観の強い元信者なんぞが読んでそのまま受け取ってしまうと、やはり尊師は素晴らしかったんだ悪いのは村井をはじめとする幹部だ、ってことになるのは目に見えている。そういう意味では危険な本であるとも言える(まあ、信仰の自由という面ではそれでもいいんだけど、そこらへんが私の中でも微妙に割り切れないところである)。
私が一番印象に残り深く同意するのは「一連のオウム事件・麻原裁判で、本当に大得をしたのが警察であり、大損をしたのが国民であるという決算書を作成してみる必要があるのではないか。」という部分である。オウム事件における警察の恣意的な捜査は本当に酷かった、カッターナイフ持ってたら危険物所持、マンションでチラシ配ったら住居不法侵入、そういったことが堂々と新聞でも報じられ、異議を唱える声はあまり取り上げられなかった。いざとなったらなんでもありで結構通ってしまうという前例を作ってしまった結果、今は反戦活動とかに対して同じことが行われているのである。
実は、オウム真理教に関しては友人の入信(まだ世間にほとんど認知されていなかったころ)という事件があったため、かなり初期から追っていたので思うところはいろいろとある。そのうち思い出して書いてみたい。
思ったよりも面白かった。麻原の国選弁護人が書いた本なので内容は当然被告人寄りなのだが、書かれていることには納得するしおおむね同意する。一連のオウム事件に関しては、麻原は実行犯ではないので謀議責任について裁判は争われる。弁護人が検察側に求めているのは、起訴された控訴事実について証拠をもとに証明することである。それが、麻原裁判においてはまったくでたらめになっている、このでたらめさを見逃すことはひいては国民全体の権利を損なうことになるであろう(だからちゃんとやろうよ)というのが本書の訴える内容である。
ただし、この本に書かれているのはあくまで弁護側にとって都合のいいことだけであり、語られていない多くの不利な内容も現実には存在する、中立的な立場ではなくあくまで弁護側の立場から書かれた本であるということは頭に入れておく必要があるだろう。特に、もともと陰謀史観の強い元信者なんぞが読んでそのまま受け取ってしまうと、やはり尊師は素晴らしかったんだ悪いのは村井をはじめとする幹部だ、ってことになるのは目に見えている。そういう意味では危険な本であるとも言える(まあ、信仰の自由という面ではそれでもいいんだけど、そこらへんが私の中でも微妙に割り切れないところである)。
私が一番印象に残り深く同意するのは「一連のオウム事件・麻原裁判で、本当に大得をしたのが警察であり、大損をしたのが国民であるという決算書を作成してみる必要があるのではないか。」という部分である。オウム事件における警察の恣意的な捜査は本当に酷かった、カッターナイフ持ってたら危険物所持、マンションでチラシ配ったら住居不法侵入、そういったことが堂々と新聞でも報じられ、異議を唱える声はあまり取り上げられなかった。いざとなったらなんでもありで結構通ってしまうという前例を作ってしまった結果、今は反戦活動とかに対して同じことが行われているのである。
実は、オウム真理教に関しては友人の入信(まだ世間にほとんど認知されていなかったころ)という事件があったため、かなり初期から追っていたので思うところはいろいろとある。そのうち思い出して書いてみたい。
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