さて、久しぶりの日本人の小説だ。内容は株の世界を舞台としたコンゲーム。センテンスの短い文章、テンポが速い、ああエンターテイメントの文章だよ久しく忘れてた。

舞台は、世の中みんなが躁状態で狂っていたバブルが弾け、今度は鬱状態で狂ったバブル以後の1998年。企業不祥事が頻発し不良債権問題がクローズアップされ、世の中暗い暗い雰囲気だったあのころ、わしも仕事面では暗かったなとついつい思いだし・・・。

ストーリーは大変わかりやすく、結末に向かってどんどん勢いをましていく。途中、株式や経済のレクチャーがはいるので予備知識がないとちゃんと読まないといけなくなるが、わしは何しろ同時代を社会人で過ごしてましたから、中身は懐かしい事件ばかり、どんどん先に進んでいけました。

いや、面白かったです。エンターテイメントとして最高とまではいえないけれど、楽しむには充分。でも、(後何冊か読まないとわからないけど)わしの求めている物語はここにはないかも。よし、次は舞城王太郎にいってみよう(脈絡なし)。

コメント