出版社 / 著者からの内容紹介
戦後60年、日本国民必携の書
戦後60年間、28代27人の首相はどのように日本経済を成功に導いたか。緻密なデータをもとに検証する歴史的名著。


いや、いい本なんだが上の(アマゾンでの)内容紹介はいくらなんでもいきすぎだろう、発売したてで歴史的名著ってのは・・・。ほかに、帯には「日本国民、必携の書!」とある、角川書店どうしたんだそんなに売りたいのか?

内容自体は、戦後の首相の政策をその内閣ができた経緯と経済政策、外交、トピックスにわけてたどっていくもので、わかりやすくまとまっていて、戦後政治のアウトラインを知るにはもってこいの本であると思う。戦後政治に疎いわしにはとてもためになりました。

特に本書が成功していると思うのは、内容に参考文献からの参照を多く取り込んで、先達の研究の成果をよく利用していること。首相の所信表明演説からその首相の特徴をよくあらわした部分を抜いていること。その内閣ができるにあたっての経緯を詳しく述べていること、であろうか。そのおかげで流れとしての戦後政治が俯瞰しやすくなっていると思う。

本の性質上一つ一つの内閣を深く掘り下げることはできないけれど、最後までバランスの取れた視点で書かれており、特に総論としての「おわりに」の章がなかなかよかったです。でも、歴史的名著はいいすぎ・・・しつこい。

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