恥ずかしながら、内田樹のブログを読むまでは、こんな変な名前の大学ができるということも知らなかった。首都大学東京、略称首大(くびだい)!、折からの大学改革のなか石原都知事の肝いりで東京都立大学を含む四大学がなくなり変わりにできるんだってさ。
http://www.tmu.ac.jp/

で、その学長と石原都知事のメッセージに対する内田の罵詈雑言ぶりが気持ちよいです。
学長のコメントに対しては、
これが新学長からのメッセージの全文である。
意味わかりました?
私には「意味ぷー」であった。
さしあたり私にわかるのは、この文章を書いた人間は、あまり日本語運用能力がないということと、論理的思考が苦手らしいということと、自分のことばを聴き手が理解してくれるかどうかということにはあまり興味がないタイプの人間だということであった。

都知事のコメントに対しては、「中学生みたいな文である」といったうえで、
それでもひとつだけわかることがある。
それはこの文章を書いた人間は、書いたあとこれを読み返して推敲していない、ということである。
もし石原慎太郎が眼光紙背に徹するまで熟読玩味した末に「これ」を差し出したというのが事実なら、私はこの人物がかつて作家であったということを決して信じないであろう。
ということはおそらくこれは「知事、首都大のために開学のメッセージをお願いします」という秘書官の懇請に応じて「おう」と五分ほどで書き飛ばした文章だということを意味している。
都立の新しい大学の教育理念を全日本国民にむけて発信するメッセージを「五分で書きとばした」(のか「実は十分かかった」のか私には厳密に判定する術がないが)理由として、私たちが推論できることは一つしかない。
それは都知事がこの大学のことをあまり真剣には考える気がないということである。

と切り捨てている。そして、「私の予測では、首都大学東京は日本の高等教育史に残る劇的な失敗例となるであろう」と予言している。

いやいや、大変に可笑しかったです。そして、これからこの国の知性はどこで育まれるのだろうかと不安になりました。
http://blog.tatsuru.com/archives/000688.php

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