せっかく東京いったんだからとこの前の日曜日に観てきた映画。いや、本当に観て良かったよ、塚本晋也侮りがたしだな、これから何年もコアな人々に語り継がれる映画だと思う、わし的に傑作。ただ、すごい映画を観たと感激してたわしとは違って、なんだか不満そうな反応の観客もいたのでほんとにすごい映画なのかどうかは分かりません(笑)。
以下ネタバレ注意(配慮はしてますが)
主人公は事故で記憶をなくし、医者である父や母のことも思い出せない。事故前は親の希望には沿わずに医者になることを拒否していたらしい主人公であるが、なぜか医学書には興味を示し、受験し医学部に入学することになる。そして、二年生の(4ヶ月に及ぶ)解剖実習のとき、彼は献体をとり憑かれたように克明に描き始める。そして、それと共に過去の記憶の断片として恋人との出来事を思い出し始め、また彼自身の妄想の中で恋人との逢瀬を重ねるようになる。物語はそれに加え、主人公に想いを寄せる同級生、恋人の父親、主人公の父親が絡み深く重く語られていく。
不条理映画に見えて不条理ではない、最後にはきちんと話が収まっていくのがこの手の映画としてはすごい。そして、多くのメタファーが観た者の心に棘となっていろいろな解釈を要求してくる。全篇を通して流れる不快なBGM、印象的な雨、ダンス・マカブル(死の舞踏)という言葉を連想させる謎のダンス、挿入される(彼岸の)海や(重なりそうで重ならない)紋様や(おそらくは火葬場の)煙突の映像。物語はリアルな世界と過去の記憶の断片と彼岸(あの世)での出来事が重層化し混然となって紡がれていく。エンディングにはCocco!の歌うテーマ曲(英語だったので歌詞の内容はさっぱり分からず)。
わしは、この映画を主人公が愛するものを失ったことを受け入れていく過程の映画であると感じたが、もちろん多様な解釈があってしかるべきであろう。しかし86分しかない映画だったんだな、120分ぐらいはあったように感じた、それだけ重く濃密な時間でした。いろんな人に観てもらって感想を聞きたい映画である。
以下ネタバレ注意(配慮はしてますが)
主人公は事故で記憶をなくし、医者である父や母のことも思い出せない。事故前は親の希望には沿わずに医者になることを拒否していたらしい主人公であるが、なぜか医学書には興味を示し、受験し医学部に入学することになる。そして、二年生の(4ヶ月に及ぶ)解剖実習のとき、彼は献体をとり憑かれたように克明に描き始める。そして、それと共に過去の記憶の断片として恋人との出来事を思い出し始め、また彼自身の妄想の中で恋人との逢瀬を重ねるようになる。物語はそれに加え、主人公に想いを寄せる同級生、恋人の父親、主人公の父親が絡み深く重く語られていく。
不条理映画に見えて不条理ではない、最後にはきちんと話が収まっていくのがこの手の映画としてはすごい。そして、多くのメタファーが観た者の心に棘となっていろいろな解釈を要求してくる。全篇を通して流れる不快なBGM、印象的な雨、ダンス・マカブル(死の舞踏)という言葉を連想させる謎のダンス、挿入される(彼岸の)海や(重なりそうで重ならない)紋様や(おそらくは火葬場の)煙突の映像。物語はリアルな世界と過去の記憶の断片と彼岸(あの世)での出来事が重層化し混然となって紡がれていく。エンディングにはCocco!の歌うテーマ曲(英語だったので歌詞の内容はさっぱり分からず)。
わしは、この映画を主人公が愛するものを失ったことを受け入れていく過程の映画であると感じたが、もちろん多様な解釈があってしかるべきであろう。しかし86分しかない映画だったんだな、120分ぐらいはあったように感じた、それだけ重く濃密な時間でした。いろんな人に観てもらって感想を聞きたい映画である。
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