笑の大学(劇場版)
ホントにネット友人ってのはありがたいもので、この前映画『笑の大学』のレヴュー書いたらこっちも観ろとビデオを貸してくれた。

こちらは、西村雅彦と近藤芳正の完全な二人芝居。いやあ、いい!西村雅彦も(汗だらけの)近藤芳正もやはり舞台役者、呼吸も間も(いっしょか)素晴らしいですな。これは何度でもみられる舞台だ、もう一回観てから返そう。

しかし、この劇場(青山円形劇場らしい)妙に観客と舞台が近いな、まさにかぶりつきで観られる感じ。生で観ていた人がうらやましいぞ。

男のゲーム

2005年8月26日 映画
男のゲーム
チェコのアートアニメーション作家ヤン・シュヴァンクマイエルを初めて知ったのはWOWOWでの特集をたまたま観たときだったと記憶している。彼の作品を予備知識無しで観たから、それはもう衝撃的だった。だってやたらグロくて訳わからん内容、まさになんなんだこれは状態ですわな。

結局、特集のほとんどをみてしまったわしは、あっさりとシュヴァンクマイエルファンになったのだが、それ以降はDVD買うまでには至らず、かといってレンタルしようにもマイナーすぎておいてないしで、なかなか映像に触れる機会もないままであった。

それが、最近はシュヴァンクマイエル好きなひとが結構周りにもいることが判明し個人的に盛り上がりつつあるところに、ネットで『男のゲーム』を発見、久しぶりに映像に触れていると、やはりこれは・・・全部観たくなりました。だれかわしにDVD貸してください。

で、『男のゲーム』は14分の短編であるが、これがまたひたすら(クレイ人形の)サッカー選手の頭がつぶれていくというシュヴァンクマイエルならではの内容、シュールです。
今度はシネマバトンですか
がああ、わしは映画はそんなに数見てないから語れないんだよ(語るけど)、とりあえず回ってきたものは受けるだけは受けます。

1)購入済みのDVDまたは録画済みビデオ本数の総計は?
実質ゼロ。映画関係は購入する習慣がないのと、録画したビデオはとっくに家族に重ね録りされて残っていません。

2)いま面白い映画はなにか??
なんと答えていいのか難しいというか、意味がよくわからんというか・・・。今公開中の映画では見たいのがなくて困っている。最近見たなかで良かったのは『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』『カナリア』『ダブリン上等!』『ミリオンダラー・ベイビー』 楽しみなのはティム・バートンの新作。

3)最後に見た映画は?(映画館とビデオorDVD鑑賞、双方あげてください)
映画館では『スターウォーズep3』、ビデオでは『アンダーグラウンド』(感想についてはブログ参照のこと)

4)よく見る、または特別な思い入れのある映画を5つあげる。
これがこのバトンのメインだな。

【太陽がいっぱい】
もちろん監督ルネ・クレマン、音楽ニーノ・ロータ、主演アラン・ドロンのヤツだ。映像・ストーリー・音楽・役者、わし的にパーフェクトな作品。もう何度見直したか分からないが何度観ても面白い。マイ・オールタイムベスト。

【スリーピー・ホロウ】
(ゴシック)ホラーとしてマイベスト。配役はよくぞここまでと思わすほどにパーフェクト、この俳優陣はすごすぎる(顔が)。監督のティム・バートンの色が良い意味で出ていていうことありません。

【フェイス・オフ】
アクション物としてマイベスト。荒唐無稽なストーリーを映画にするときのお手本のような映画、作り手のこの映画に対する愛情がひしひしと感じられる。ジョン・ウーのスタイリッシュな映像はひたすらかっこいい、教会のシーンなんかはほんとしびれる。惜しむらくは長すぎること、気を入れてみるとへろヘろになります。

以上3作は迷いなくでてくるんだが、これ以降は同じくらい好きなのがたくさん。

【フォー・ザ・ボーイズ】
音楽物では、この前見た『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』も、同じベット・ミドラーの『ローズ』もいいけど、彼女のあまりに素晴らしい舞台があるのでこっち。特にベトナム戦争慰問で歌う『in my life』は絶品、泣ける。DVDでは歌の部分で歌詞が字幕ででないので絶対にVTRで見ること。

【羅生門】
最後に邦画をひとつと思ったがかなり悩んだ、で、結局これです。スイマセン普通に名作で。だってあんまり邦画見てないし。いや、個人的な思いいれで『ヴィタール』とかもいいんだけど、こっちのほうがより思い入れもあるし、完成度も高いんだもんな。まあ、名作です、人間の業の深さというものをまざまざと描き出した作品。

というわけで、人には回さずに自分の自慰ですませます。
第二次世界大戦中、ドイツ軍に侵略されたセルビアの首都ベオグラードに住む武器商人のマルコは、レジスタンス活動を行うために市民を率いて地下に潜伏し、そこで武器を製造させて巨万の富を築きあげる。そして大戦が終結した後も、彼は市民にそのことを告げず、せっせと武器を作らせ続けていく…。


これは、失われた祖国ユーゴスラヴィアに対する壮大な鎮魂歌であるな。初手からもう訳がわからねえ、リアリズムとは対極にあるストーリー、誇張された演技、演出。これは現代のドンキホーテですか。ストーリーも映像も半ばファンタジーであるのに、見るものにはやたらリアルな戦争の感触だけが残り、いろんな解釈を求めてやまない。

ネット友人に勧められて見たのだが、何の前知識もなく見たので最初は面食らった。しかし、一度通して見るともう一度見てみたくなるな(疲れそうだけど)。見たあとネットで調べるともうほんと絶賛の嵐。面白いけどエンターテイメントとしてはどうかと思うがな(だからエンターテイメントじゃないって)。なんだか、どろどろとした、逝き場を求めて彷徨う魂の、低く、低く唸るような叫びを聞かされたような気分だよ。
実在の喜劇作家・菊谷栄をモデルに三谷幸喜が手掛けた舞台劇を役所広司と稲垣吾郎共演で映画化。戦争色の濃い昭和15年、庶民の娯楽が規制される中で劇団“笑の大学”の上演を望む座付作家と検閲官が反発し合いながらも次第に友情を築いていく。


というわけで、舞台ものの映画化が続いてるな。これもまた激しく舞台で観たかった。三谷幸喜だから、最後にはきっと話が破綻するんだろうと期待しながらどきどきしながら観てたんだが、そこは舞台で定評のあった脚本、きちんと最後まで飽きさせずに終わってくれました。星監督の演出は、感動の押し付けぎりぎりで許容範囲内というところ。

ところで、あちこちでいわれていることだが、役所広司の相手役に吾郎ちゃんは荷が重過ぎるだろ、ほとんど二人芝居なんだからさ。いや、思った以上に健闘してるとは思う、しかしやはり力不足は否めない。むしろ役所広司に演技を控えさせるぐらいのほうがバランスが取れてよかったのではと。

いや、でもいい映画でした、楽しめましたよ。ネット友人から観るように指示されて観たんだが、観てよかったです。
東西冷戦時代に性転換手術をして東ドイツからアメリカへとやってきたヘドウィグは、手術のミスで残された股間の「怒りの1インチ」に苦悩し続けながらも、ロックシンガーとして活動を続けていくが…。


ブロードウェイのヒットミュージカルの映画化らしいが、これはほんと舞台で観たいな。これをライブで観られたらさそがし血中のアドレナリン値があがることだろう。せめて映画館で観たかった、残念。
1999年に起きた米コロラド州コロンバイン高校の銃乱射事件をモチーフに、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」のガス・ヴァン・サント監督が、事件が勃発するまでの高校生たちの一日を淡々と描いた青春ドラマ。なお、本作は2003年カンヌ国際映画祭でパルム・ドールと監督賞のW受賞という史上初の快挙を果たした。
 オレゴン州ポートランド郊外のワット高校。ある初秋の朝、生徒たちそれぞれの、いつもの一日が始まる。ジョンは、酒に酔った父と車の運転を交代して学校に到着。だが、遅刻した彼は校長から居残りを言い渡される。写真好きのイーライはポートレート制作の真っ最中。女子に人気のアメフト部員ネイサンはガールフレンドと待ち合わせ、食堂では仲良しの女子3人組がダイエットや買い物などの話で持ちきり。そんな中、いじめられっ子で内向的なアレックスとエリックは、ネットで入手した銃器を手に学校へ向かっていた…。


こういう映画に喜びのニコチャンマークをつけるのもどうかと思うが、観てよかったし面白かったので。

ああ、こういう切り口もあったのか、淡々とただあの日の日常を描いていくだけの映画。ほとんどは即興だという台詞は、高校生の日常をとてもリアルに醸し出している。映画自体はなにも批判しないし何が原因とも分析しない、ただ観ている我々に多くのことを考えさせる。

わしは、コロンバイン高校の事件に関しては、マイケル・ムーアのドキュメンタリー映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』、犯人の少年の友人(この映画では主人公だ)の手記『コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー』とみてきたので事件のあらましはおおむね理解していると思う。そのうえで、事件への解釈をほとんどおこなわなかった監督ガス・ヴァン・サントの判断は正しいと思う。このような想像を絶する事態に直面したとき、人は自分に理解できるなんらかの解釈をしようとし、原因をなにか分かりやすいものに押し込めようとする。先の『ボウリング・フォー・コロンバイン』も『コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー』もそういった(何かに原因を押し付けようとする)態度に対する強烈な批判であった。しかし、これらもまた、それに成り代わり何らかの原因を提示していることには違いない。『エレファント』はそういうところから一歩離れて、その日の風景を淡々と(本当に淡々となんだよ)繰り返しみせていく。それに対し、こちらの頭のなかではぐるぐるといろんな想念が渦巻いていく。なんだか分からないが、邪悪なものというのはこの世界にはあって、それはもちろん自分の内部でも渦巻いているんだが、それがふとした拍子に現れてくる。我々は、まず、人間とはこういうものだということを受け入れなければならないのではないか、そんなことを考えた。
本屋で押井守の『TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR』が改訂復刻されてるのを見かけ立ち読みしようかと思ったが、よく考えたら映画のほうを観てないことに気付く。早速ツタヤで借りてきた(ついでに1も)。

いやあ、当時この映画観てたらさぞかし衝撃だったろうな、『攻殻機動隊』といいほんと今でも充分通用するよ。あのころはこっちの方面はまったく興味なかったので、いろいろ見落としてるよな、もったいない。

全篇押井色に彩られた映像、大げさなアクションはないが緊迫感のある演出、なるほど面白いわ。文句があるとすれば、音量の上と下の差が大きい(というか台詞の音量が小さい)ので家で観るときはテレビのリモコン片手にしょっちゅう音量調整しなけりゃいけないってことだな。
1995年度作品 監督: 宮崎駿
CHAGE & ASKA の同タイトル曲のプロモーションフィルムとして製作された短編アニメーション映画。彼らの’95年のコンサートツアー「スーパーベスト3」で上映された。宮崎作品としては久々にSF的世界を舞台に、登場人物達が画面を縦横無尽に駆け回る痛快な映像作品となった。


アマゾンのレビューでは大絶賛のこのビデオであるが、ちょっと絶賛しすぎなのではないかって気がするな、よく出来た小品であることは認めるが。たしかに映像的には宮崎テイスト満載で言うことないが、内容的にはまあこんなもんかなって感想でした。天使を、最初は危険なテロ宗教団体から、そして次は警察権力から開放して空に戻してやるって話だが、天使=希望とかそんな単純な話でいいのか、まあいいけど。本来は外の世界は汚染されているんだからもっと(ナウシカの腐海のような)異界であるべきなのではないか、爽やかな映像を優先したためにああなってるんだと思うが、わしは納得できん(笑)。飛び立った天使が(放射能にやられて)堕ちてくるとか、二人の警官が血を吐き倒れるとかならわしも満足であったのに(まあ絶対にないけどね)。

まあでもよく出来てるからジブリファンは観ておいたほうがいいかなと、レアもの観た満足感に浸れるし。

下妻物語

2005年7月4日 映画
WOWOWでやってたのを妻が録画してたので鑑賞。

いやあ、おっちゃんは若者の成長物語を観るとちょっとうれしくなるんだよなあ。ましてやそれが、若くて美人だったり可愛かったりするおねえちゃんで、しかもかなり変(!)なヤツだった日にゃあもう、かぶりつきで観てしまいますことよ。おっちゃんはヤンキーだろうがロリータだろうが全然OK!ついでにあほでもいい、変であれば・・・。

土屋アンナはもう完全にはまり役、この役についてはほぼ完璧。対する深田恭子もなかなかいい、そりゃあもっとどすの利いた啖呵きってくれれば言うことないけどさ、まあ、そこまではね。後半くさくなりがちなところをぎりぎりのバランス感覚で乗り切り、クライマックスではきちんと観客にカタルシスを味わせてくれる。うーん、なかなか良き映画であった。

しかし、この映画をもっと味わったのは妻のほうだろうな。なんだかロリータの銘柄がでるとうんうんいってるし、そうそうああいう冊子があってよく見てたとかなんだとかいちいちうるさい。フカキョンは映画で刺繍の才能を開花させるが、妻は洋裁でゴスロリ服を作ってはオークションで売りさばいてた過去を持つので、ぜったいにフカキョンに自分をダブらせて観ていたにちがいない。まったく・・・・以下自粛。

この映画は、映画館でロリータ集団に囲まれて観賞したかったなと、ふとそう思ったのでした。いや、ヤンキーは観にこないと思うし、面白そうだからさ。
観終わって、長い長い仕事を一区切り付けたようなそんな気持ちがする映画であった。あらためて考えると、6作すべて公開時に劇場で観ているんだよな、最初に観たのは小学生のころだ、そういう意味で感慨に浸れるってものすごいな。映画館で観てこそ楽しめる映画であるってのは間違いないと思う。

正直なところ、内容についてはまあ期待以上ということはないけど、失望もしないぐらいのところであった、ルーカスだし、ルーカスだし、ルーカスだし・・・。映像のご馳走としては相変わらず文句のつけようのない出来。ただ、観るほうがすっかりCG慣れしてしまってるので、いかにクオリティが高くても昔ほどのインパクトは感じられないのが悲しい。終盤、エピソード4に繋ぐため、船内の雰囲気とか乗務員の服装とかがどんどん昔風に変わっていくのが可笑しかった。

しかし、なぜこの映画はこうも手足がやたら切られるのかね。(義手、義足によって)普段は意識されない登場人物の四肢の欠落ってのはなんか意味あるのだろうか?あれだけ繰り返されると考えてしまうな。
そのうちDVDで機会があったときに観ればいいかもとか思ってたんだが、メンズデー1000円に後押しされて観てきた。

仕事休みだったので、妻に媚を売るため、二人で予約してあった化粧品(誕生日のプレゼントだったが品切れしていた)を取りに行き、ヒールのサンダル買ってやり、美味いと評判のイタ飯屋でランチして帰る。我ながらなんて涙ぐましい努力だ、えらいぞ>わし。

で、映画は独りでいったのだが、すげえ面白かった(笑)。わしはZガンダムはちょうど浪人時代(テレビない環境だった)にオンエアだったこともありまったくの未見。内容が端折られてるので、ストーリーは容赦なくどんどん進むし、最初のほうのモビルスーツ戦では何がどうなってるのかややこしいし、そもそもティターンズもエゥーゴもどういう組織なのか分からんじゃないかとか思いながらも大変楽しめました。何より一年戦争の面々が順々に登場してくるのがなんともね、嬉しかったですな。

しかし、(たぶんあちこちでいわれてると思うけど)画はさ、全部書き直したほうが良かったんじゃないの、だって20年たって映画にしたんだからさ。ストーリーも映画版にもっとブラッシュアップしておけばなおよかったと思う。わしはZの話自体初めてなので大変楽しめたが、TV版もみてる人らは注文多いだろうなと思った。
わし的には大変面白かったんだが、いっしょに観た妻にはいまいちだったようだ。主人公のトラウマとの葛藤がよいではないか、豪華キャストもみていて安心だし、バットモービルも重量感あってかっこいいぞ。忍者があかん?まあ、たしかに・・・。ヒロインがいまいち?スパイダーマン2よりはましでしょ。トム・クルーズはケイティ・ホームズのどこが良かったんだ?しらんがな。

いや、でも面白いと思うんだがなあ、ちょっと長いけど。絶対に話は終わらないなと途中で何度も思った、きっと「バットマンビギンズ2」とかに続くなこりゃと(笑)。そしたらきっちりと終わって無事『バットマン』に繋げてくれました、めでたしめでたし。

※予告編で『スター・ウォーズ エピソード3』をやってたんだが、激しく面白そうであった。なんだかよくできた予告編だったな、アナキン君はすっかり悪役顔になってるし。もしかしたらシリーズで一番面白いのではないかと(いらぬ)期待をしてしまう。いや、ルーカスだ安心は早い。やはし、主人公がダークサイドに堕ちる話しだもんな盛り上がるに決まってるよな。あかん、期待したらあかんのやあ・・・。
おそらく、この映画は予備知識無しで観たほうがいいのだろうと思う。よって、内容については触れない。観て損はない、というか観ておいたほうがいい映画だと思う。打ちのめされるけど。

クリント・イーストウッドもモーガン・フリーマンも(いうまでもないが)存在感ありすぎ。そして、この二人の静かだが強烈な個性の役者に対する主人公役のヒラリー・スワンクがまた素晴らしい。

もう一本映画観ようかと思ってたが、この映画であまりにおなかいっぱいになったのでおとなしく帰宅。
エピソード3が米国で公開されて大変な盛況だそうで、日本でも大入り間違い無しですな(わしも見に行くと思うし)。たしかに、好きか嫌いかといわれれば好きだし、思い入れもあるよ。

しかし、タイム誌が選ぶ名画100選にも「スター・ウォーズ」が入っているとか・・・。

名画ではないだろ・・・どう考えても。S・Wが優れているのは、あくまで公開時の最先端のCGであり、魅力的なキャラクターがそのなかで縦横無尽に動き回る映画本来の娯楽性にのみあると思うのだが。

いっちゃあなんだが、スペースオペラとしてのストーリの出来はかなりお粗末だと思うし。編集も魅せかたもなんだかなあって思うところがヤマのようにある。せめて監督だけでもルーカス君から変わらないかなと何度思ったことか・・・。

まあそういいながらも日本公開を楽しみにしてるわけだが、エピソード6のような酷いことにならないことを祈る。

ダブリン上等!

2005年5月15日 映画
映画はチンピラ、レイフの強烈なパンチがカフェの女の子の顔にめり込んだ(!)シーンで幕があく_。
コトの起こりは恋人たちの破局。それも、ジョンがデイドラの気持ちを試すために持ち出した別れ話。そんな小さなほころびが、さまざまな人間を巻き込んで雪崩のように膨れ上がる「ダブリン上等!」。
レイフは暖かい家庭を夢見、目下、人生設計中だがそのためには手段を選ばないヤツ。オスカーはいいヤツだが彼女がいなくて万年欲求不満。男に裏切られて世の中を呪っているのは“口ひげ”サリー。そして、ダブリン中の不運を一身に引き受けるバス運転手ミックに、ケルト戦士気取りのバイオレントな刑事ジェリーetc.・・・_
ダブリンを舞台にそれぞれのストーリーが暴走し、クライマックス、過激な銀行強盗騒動に発展する!

やっと仙台に来たので観てきた、時間がかかってもちゃんと回ってくるのでありがたいな@仙台。

原題は『intermission』そこから『ダブリン上等!』なかなかナイスな邦題だ、映画の雰囲気をうまく伝えてる。もう、どうしようもなくダメダメなヤツらの群像劇はとてもハチャメチャで、ホンのちょっぴりハートウォーミングであった(いつの時代の表現だよ)。登場人物はやたら多くていろんな話が絡んでいくんだけど、キャラに特徴があるので思ったよりも分かりやすい。テンポ良く話は進んでいって、それぞれのラストを迎える。音楽もなかなかいい。

わしが観た回は、わしと妻入れて観客7名・・・寂しい。とりあえず、面白いから機会があれば観ておけ。

※まったく関係ないんだが、上のあらすじの引用は映画のHPからとったんだが、「雪崩」って「膨れ上がる」ものなのか?
いやあ、やっと2ndGIG観終わった、大変満足。もう最後数話は大盛り上がりで見終わるのが惜しかったですわ。今回も1stに続いて影の主役タチコマが泣かせてくれる。もう、おっちゃんの涙腺は緩みっぱなしですがな。13巻26話通して観て、メインストーリーはもう文句の付け所のない素晴らしい出来。すべてにおいて高レベルのアニメでありました。

1stでもそうだったが、この攻殻機動隊シリーズは昭和・平成の実際に起こったあらゆる事件がモデルになっている。おかげさまでわしは(一般的なこのアニメの視聴者層に比べて)年くっているので、ああこれはあの事件だってのがよく分かるんだが、思うに引用多すぎるんじゃないかな、リアリティを出すためだろうがわしには逆効果だった。映画の似たシーンとかではニヤリとするだけなんだけどね。

あと、1stの感想でも書いたが、やはり9課の正義って言うものにはどうしても納得できないものがあるな。メインストーリーのフレームで独立部隊のように動くってのはいいんだけど、たとえば10話のトグサがメインの裁判物なんかでは一線を越えてしまってる感じがした。いくらなんでも「天誅」はないだろ、あれじゃあテロ組織だよ。

まあでも、面白かった。映画の『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』とは違う世界の話しかと思ってたらなんとなく繋がっていきそうな感じですね(と一瞬思ったが、映画ではトグサが新入りなんだから繋がりようないか)。
しりあがり寿の異色コミックを原作に、『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』などの人気脚本家・宮藤官九郎が初メガホンを取った劇場用長編作品。愛し合う恋人同士である弥次さんと喜多さんは、“現実(リヤル)”を探して、東海道をたどるお伊勢参りの旅に出る。行く先々で遭遇する、夢とも現実ともつかない出来事の果てに、二人を待っていたものは……。
うーーん、コメント不能。クドカン好きなら爆笑できるかと・・・普通に見たらクレージーなわけ分からん映画だな。あの原作からこの映画を作ったんだから、クドカンはたいしたもんだと思う。でも、わし的にはあかんかった、細かく見ると悪くないような気がするんだが、違和感あるんだよな。

カナリア

2005年5月2日 映画
少年の名は光一、12歳。母に連れられてカルト教団《ニルヴァーナ》の施設で妹とともに数年を過ごしたが、カルト崩壊後、関西の児童相談所に預けられた。だが祖父は、光一より4つ年下の妹、朝子だけを引き取っていく。母の行方はわからないままだ。光一は偶然助けた少女・由希とともに、引き離された妹と母を取り戻すため、東京にいる祖父の元へと向かう。

ワゴン車で旅をする謎めいた二人の女性・咲樹と梢、《ニルヴァーナ》で子どもたちの教育係だった伊沢…、さまざまな形で「家族」を作ろうとしている大人たちに助けられながら、光一と由希は旅をつづける。互いに反発し合いながらも、次第に心を開き、絆を結んでいく二人。だがその先には、自分たちの運命を大きく揺さぶる出来事が待ち受けていた…。
ううう、切ねえ・・・。観てよかった、ほんとに良かった。主人公は田んぼのあぜ道とか野原とかばかり歩いてるがそんなことはどうでもいい、咲樹役のりょうがやたらキレイってのもどうでもいい。ただただ、われわれ大人は恥じ入るのみの映画でした、泣けたよ。

ただ、文句があるとすれば観客が少ないことだな、一日二回の上映で映画の日だってのに4,5人しかいなかったぞ。とりあえず仙台では5・13までだ、もっと観ろ!
1970年、列車は当時最高のロック・アーティストたちを乗せてカナダを横断した。ジャニス・ジョプリンを筆頭にグレイトフル・デッド、ザ・バンド、バディ・ガイ、フライング・ブリトー・ブラザーズなど、70年代を代表する豪華な顔ぶれだ。列車でツアーするこのコンサートは“フェスティバル・エクスプレス”と名付けられ、今なおロック史の中で伝説となっている。にもかかわらず、その存在は今まであまり知られていなかった。

ミュージシャンやスタッフは特別にカスタムメイドされた列車に乗せられ、共に寝起きし、リハーサルを行ったりしながら、運ばれて行く先々で大規模なコンサートを開いた。そしてその5日間に及ぶツアーの一部始終は、公開を目的にフィルムに収められていたのだ。ミュージシャンたちの初出となるライヴ・パフォーマンスはもちろんのこと、列車内での様々なセッション風景など、他では決して見られない映像が撮影されていた。ところが、75時間にも及ぶ貴重なフィルムは、消息を絶ってしまう…。その後、伝説のフィルムとしてその存在がささやかれていたが、95年にカナダ国立図書館(カナディアン・ナショナル・アーカイブス)で保管されていたフィルムが奇跡的に無傷で見つかったのである。それからさらに10年もの歳月を経て、ついにロックの歴史的事件は映画化された。

アーティストたちの伝説的なライヴ映像や列車内でのセッション風景は、単なる音楽ドキュメンタリーというカテゴリーを超越し、彼らが放射する熱気そのものをスクリーンに焼き付ける。
“奇跡のロック・フィルム”がいよいよ日本上陸!
と、イントロダクションをそのまま引用してみたが、わしの目的はジャニス・ジョップリンのみ、あとはまあどうでもいい、なんだか列車に乗って各地を回ったロックフェスがあったってことだ。

ジャニスのステージ映像は後半に二回(少ねえ!)。しかし、しかしだ、その存在感はもう圧倒的。「クライ・ベイビー」のイントロが流れボーカルが入ったところでもう鳥肌が立ちました。ほんとに他のバンドとは一線を画してますな。死んでからこんなにたって、新たなジャニスの映像が見られただけでも幸せでした。

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