正月も特にすることないので、下の娘(小二)とレンタルビデオ屋にいく。一本だけ借りてもいいよといったら『もののけ姫』にするといって譲らず、根負けして借りてしまった。彼女は大抵の子供と同じくジブリファンであるが、根っからの『もののけ姫』ファンであり、付き合わされて数十回は観ているわれわれ家族にとっては、なんとかしてこの作品のレンタルだけは阻止したいところだったのだが、今回も負けてしまいました。
まあ、そういいつつもしっかり一緒に見てしまうわけであるが、とりあえず宮崎アニメの最高峰であるとは思う。いつも声優にだけは難点のある宮崎アニメであるが、この作品に関してはまったく気にならないし、画、キャラクター、ストーリーにおいては宮崎の天才が如何なく発揮されている。アニメとしてだけではなく通常の映画のレベルでみても充分に名作と呼べると作品だと思う(でも、もう充分に観たからいいです)。
関係ないが、アシタカは女たらしだということで我が家では意見が一致しています。村の娘に貰った首飾りは簡単にサンにあげちゃうようなヤツだし、たたら場でもサンのほかに女つくるのは間違いない(八咫談)。
まあ、そういいつつもしっかり一緒に見てしまうわけであるが、とりあえず宮崎アニメの最高峰であるとは思う。いつも声優にだけは難点のある宮崎アニメであるが、この作品に関してはまったく気にならないし、画、キャラクター、ストーリーにおいては宮崎の天才が如何なく発揮されている。アニメとしてだけではなく通常の映画のレベルでみても充分に名作と呼べると作品だと思う(でも、もう充分に観たからいいです)。
関係ないが、アシタカは女たらしだということで我が家では意見が一致しています。村の娘に貰った首飾りは簡単にサンにあげちゃうようなヤツだし、たたら場でもサンのほかに女つくるのは間違いない(八咫談)。
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バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション
2006年12月25日 映画
DVD ジェネオン エンタテインメント 2005/10/21 ¥4,179 劇場公開された週末の興行収益のよさもさることながら、『バタフライ・エフェクト』は家で、後ろめたく思いながら見るのもまた楽しい作品だ。脚本兼監督のエリック・ブレス、J・マッキー・グラバーのコンビ(2人は『デッドコースター』の原案を書いている)は、場当たり的に論理が展開するルールを崩しておらず、品のないサスペンスである…
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赤いバラ、白いフェンス、青い空??。絵葉書のようなアメリカの典型的な田舎町ランバートン。病院に父を見舞った帰り道、大学生のジェフリーは、野原で切り落とされた人間の片耳をみつけた。その耳の真相を追い求めていくうちに、謎めいたキャバレーの女性歌手ドロシーの存在を知り、次第に犯罪と暴力、SEXとSMのアブノーマルな世界に足を踏み込んでいく…。
さすがD・リンチ、濃厚な映画である。
長い間観たかった映画を思いもかけずWOWOWで観ることができた。サスペンスとしてのストーリー自体はかなりイマイチだと思うんだが、その演出は恐ろしく濃密でどろどろとして妖しい魅力に満ちている。異世界を体験したい方には文句なくお奨めする。
これを観たあとで、町山智浩の『ブレードランナーの未来世紀』のD・リンチの章を読むと映画への理解が大変進みます、おすすめ。
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まさに号泣に次ぐ号泣(いいすぎか)
映画の半ばぐらいからずっと泣ける。泣かせるためのあざとい演出ではなく、出演者やスタッフの本気度の高さが、無理やり観客を画面に引きずりこんで、結果としてこの映画を泣ける映画として成立させているのだろうと思う。
たしかに、ストーリーはべたではあるが、丁寧に登場人物の心の動きを追っていて、時間をかけるべきところにはきちんと時間が割かれている。脚本、カメラワークともに手を抜かずにつくりこまれているし、音声も聞き取りやすい。音楽もなかなかによいです。俳優陣についてもまったく不満なし、みなさん熱い演技です。そして、肝心のフラだって手を抜いていない、というかよくあそこまで踊れたな、ラストのフラのシーンは圧巻、これを観るだけでもこの映画の本気度の高さが分る。
いやほんと、観終わったあとスタンディングオベーションが起こってもおかしくないんじゃないかと思うぐらいの熱い映画でした。いまのうちに映画館で観ておくことをお勧めする。
あと、いくらなんでもいわきはあんなには訛っていないと、一緒に観にいったいわき市出身の八咫が申しておりました。
※あとひとつ褒めどころを忘れていた。それはセットの出来の良さ。炭鉱町もよくできているが、なにより往年の常磐ハワイが見事に甦っているあのセットの出来には感心した。昔いったことのある人は、あーこれこれこんなだったって思うのではないだろうか。
映画の半ばぐらいからずっと泣ける。泣かせるためのあざとい演出ではなく、出演者やスタッフの本気度の高さが、無理やり観客を画面に引きずりこんで、結果としてこの映画を泣ける映画として成立させているのだろうと思う。
たしかに、ストーリーはべたではあるが、丁寧に登場人物の心の動きを追っていて、時間をかけるべきところにはきちんと時間が割かれている。脚本、カメラワークともに手を抜かずにつくりこまれているし、音声も聞き取りやすい。音楽もなかなかによいです。俳優陣についてもまったく不満なし、みなさん熱い演技です。そして、肝心のフラだって手を抜いていない、というかよくあそこまで踊れたな、ラストのフラのシーンは圧巻、これを観るだけでもこの映画の本気度の高さが分る。
いやほんと、観終わったあとスタンディングオベーションが起こってもおかしくないんじゃないかと思うぐらいの熱い映画でした。いまのうちに映画館で観ておくことをお勧めする。
あと、いくらなんでもいわきはあんなには訛っていないと、一緒に観にいったいわき市出身の八咫が申しておりました。
※あとひとつ褒めどころを忘れていた。それはセットの出来の良さ。炭鉱町もよくできているが、なにより往年の常磐ハワイが見事に甦っているあのセットの出来には感心した。昔いったことのある人は、あーこれこれこんなだったって思うのではないだろうか。
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SAW ソウ DTSエディション
2006年9月25日 映画
DVD 角川エンタテインメント 2005/03/11 ?3,990 老朽化したバスルームで対角線上に倒れていたふたりの男ゴードンとアダム。その間には自殺死体が。足を鎖でつながれた男たちに与えられたのは、テープレコーダー、一発の弾、タバコ2本、着信用携帯電話、2本のノコギリ。犯人から告げられたメッセージは「6時間以内に相手を殺すか、自分が死ぬか」。犯人はジグゾウ。警察に追われている連…
昨年の公開時に映画館に観に行きたかったんだが、近場でやってなかったので観られなかった。以下続く
昨年の公開時に映画館に観に行きたかったんだが、近場でやってなかったので観られなかった。以下続く
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映画「ゲド戦記」、原作者がHPに批判的「感想」
2006年8月24日 映画公開中の映画「ゲド戦記」について批判的な「感想」を原作者のアーシュラ・K・ル・グウィンさん(76)=米国在住=が自己のホームページに掲載し、話題を呼んでいる。
「ゲド戦記」は、68年〜01年にかけて出版された全6巻のファンタジー。多島世界アースシーを舞台に、魔法使いのゲドや王子アレンが、世界の均衡を回復するために奮闘する姿などを描く。「千と千尋の神隠し」などを製作したスタジオジブリが原作者の許諾を得て、アニメ映画化。宮崎駿監督の長男・吾朗氏が監督し、7月29日に全国公開された。
ル・グウィンさんは「Gedo Senki」と題した文章の中で、「8月6日にアメリカで完成した映画を見た」とした上で、「絵は美しいが、急ごしらえで、『となりのトトロ』のような繊細さや『千と千尋の神隠し』のような力強い豊かなディテールがない」「物語のつじつまが合わない」「登場人物の行動が伴わないため、生と死、世界の均衡といった原作のメッセージが説教くさく感じる」などと記した。また、原作にはない、王子が父を殺すエピソードについても、「動機がなく、きまぐれ。人間の影の部分は魔法の剣で振り払えるようなものではない」と強い違和感を表明している。
一方、菅原文太さんが吹き込んだゲドの声と挿入歌の「テルーの唄」については「特に良かった」とした。
スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは「原作者の感想として素直に受け止めている。ただ、僕らは原作の精神を生かしたつもりだ。この映画には賛否両論があるが、楽しんで見てもらえればそれが一番です」と話した。
配給している東宝によると、8月20日までの観客動員数は421万7000人。
朝日新聞 - 2006年8月23日
わしは、何を思ったか原作者のル=グインは去年あたりに亡くなったと勘違いしていて、原作者が観ることはなくてよかったなとか思っていたんだが、あかんやん、生きてるのにあんなに内容変えたら(笑)。
わしは、ネットでの余りの酷評ぶりに、実際に観たあと、別のゲド戦記だと思えばそこまで貶めるほど悪くはないんじゃないのとは思ったんだが、自分の作品に並々ならぬ愛情を抱いているル=グイン女史にとってみれば、その落胆振りは想像して余りあるな。何のために幾多のオファーを断り続けてジブリならとオッケーしたんだってな。『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』のレベルを期待してたとしたら残酷な仕打ちだったことだろう。
で、話は変わるんだが、たまたま親父様であるところの宮崎駿の初監督作品(といってもテレビアニメであるが)の『未来少年コナン』のDVDをレンタルで観てたんだが、これがまた素晴らしいできなんだよな。まず、人物の動き、仕草、表情が素晴らしい、背景だってテレビアニメの水準を超えている。ストーリーも面白いし、愛情や友情といった普遍的なテーマに加え、文明批判や人間の愚かさといった大人の観賞に耐えるだけの内容も持っている。まあ、こちらはたいしたことない原作を好き勝手改変しまくって成功した例で、最高の原作を改変してどうなんだっていう『ゲド戦記』の場合とは比べようがないんだけどね。
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DVD 東宝 2006/07/28 ¥3,990 タイトルの「クラッシュ」とは、「ぶつかり合う」こと。肉体的、物理的なクラッシュから、心と心の触れ合いまでが含まれる。『ミリオンダラー・ベイビー』の脚本家であるポール・ハギスが監督・脚本の本作は、ロサンゼルスでの2日間の人間ドラマを、心に突き刺さるほどの「クラッシュ」とともに描いていく。登場人物は、地方検事とその妻…
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もうひとつのゲド戦記
余りの酷評ぶりにやっぱり観ないでおこうかと思った『ゲド戦記』だが、下の娘が観たい観たいというのでいってきました。いやー、結論から先に言うとそんなに悪くないんじゃない、むしろ充分合格点をあげられるよ>吾郎くん。まあ、ストーリーは原作からかなり外れちゃってるんだけど、頑張って脚本書きましたってのはよく分る。文句のつけどころも多いんだけどさ、悪くないよ(たぶん)。
以下、ネタバレ含む。
まず、なによりよかったのはゲド戦記の扉に書かれている詩『エアの創造』が冒頭にでてくること。この詩こそがゲドの世界観を端的にあらわしている、残念ながら映画ではちゃんと読んで味わってる時間はないんだけど。それに、結構いいシーンもいくつかあった。テヌーがアレンに自分の真の名前を明かすシーンなんか(真の名前を明かすことはゲドの世界ではとても重要なことなののだ)わしはうるうるきちゃったよ、あそこで竜がいきなり現われるのは原作知らない観客には???だっただろうけど。
画だって悪くないんじゃないかな、そりゃ親父が作ってたらもっと凄かっただろうなとは思う。でも、一般のアニメの水準から見れば素晴らしい画だっていえる。それに声優だって悪くない、少なくとも親父よりは外し方がましだ(笑)、ゲドの声も最初は、あー菅原文太だよと思ったがすぐに慣れたし。
でもさ、この映画の問題は、クモがなにをして世界があんな風になってきてるのかってことが全然分らないところだよな。あっちの世界の話がないままだから、観ててさっぱり分からんだろ。(冥府の世界での活躍がまったくないので)最後の最後まで大賢人は役に立たないおっさんだし(笑)。あと、命についてとか生きることについての登場人物の会話はちょっと説教臭くて鼻につくな。もうちょっと深い(と観客に思わせる)台詞回しがあるだろうと。
まあでも、面白いですよ。淡々とした映画なので、派手なのを求めてたらがっかりするだろうけど。でも、でもやっぱりさ、原作に忠実に一巻分ごとに映画化したほうがよかったんじゃないかな。
なんだかあとから読み返してみたら、見事なほめ殺しの文章ですね(爆)。
余りの酷評ぶりにやっぱり観ないでおこうかと思った『ゲド戦記』だが、下の娘が観たい観たいというのでいってきました。いやー、結論から先に言うとそんなに悪くないんじゃない、むしろ充分合格点をあげられるよ>吾郎くん。まあ、ストーリーは原作からかなり外れちゃってるんだけど、頑張って脚本書きましたってのはよく分る。文句のつけどころも多いんだけどさ、悪くないよ(たぶん)。
以下、ネタバレ含む。
まず、なによりよかったのはゲド戦記の扉に書かれている詩『エアの創造』が冒頭にでてくること。この詩こそがゲドの世界観を端的にあらわしている、残念ながら映画ではちゃんと読んで味わってる時間はないんだけど。それに、結構いいシーンもいくつかあった。テヌーがアレンに自分の真の名前を明かすシーンなんか(真の名前を明かすことはゲドの世界ではとても重要なことなののだ)わしはうるうるきちゃったよ、あそこで竜がいきなり現われるのは原作知らない観客には???だっただろうけど。
画だって悪くないんじゃないかな、そりゃ親父が作ってたらもっと凄かっただろうなとは思う。でも、一般のアニメの水準から見れば素晴らしい画だっていえる。それに声優だって悪くない、少なくとも親父よりは外し方がましだ(笑)、ゲドの声も最初は、あー菅原文太だよと思ったがすぐに慣れたし。
でもさ、この映画の問題は、クモがなにをして世界があんな風になってきてるのかってことが全然分らないところだよな。あっちの世界の話がないままだから、観ててさっぱり分からんだろ。(冥府の世界での活躍がまったくないので)最後の最後まで大賢人は役に立たないおっさんだし(笑)。あと、命についてとか生きることについての登場人物の会話はちょっと説教臭くて鼻につくな。もうちょっと深い(と観客に思わせる)台詞回しがあるだろうと。
まあでも、面白いですよ。淡々とした映画なので、派手なのを求めてたらがっかりするだろうけど。でも、でもやっぱりさ、原作に忠実に一巻分ごとに映画化したほうがよかったんじゃないかな。
なんだかあとから読み返してみたら、見事なほめ殺しの文章ですね(爆)。
これって、『バイオハザード』とかとおんなじでゲームの映画化だったんだな、m@stervisionの評価が高いというだけで観てきた。完全に前知識なしで観たのでこの映画がホラーなのかSFなのか、はてまた普通の映画なのかもわからずに観てましたよ。ゲーム原作とあとで知って、なるほどロープレ的な要素があったのはそういうことなのねと合点がいった次第。
まあ面白かったです。こういうジャンルの映画としてはよくできていると思う。
以下、ネタバレ含む。
でもな、原作通りなら文句いいようがないけどさ、娘連れてダンナの制止も振り切ってわざわざサイレントヒルまでいこうってんだから、なんかそれなりの理由ってのがあってしかるべきだろ。いつかほんとの理由が明かされるだろうと期待してたんだがなんにもありませんでしたな(笑)。
ほんとに最後の最後まで救いようのないお話であったが、「母は子供にとっては神」とかいってるんだから、終盤のアレッサが大暴れしているときに、母であるダリアが「もういいじゃない」とかいって抱きしめて怨念を沈めるとかそういう展開を少し期待してたんだが、わしが甘もうございました。さらにラストの苦い終わり方もかなり救われなくて落ちますが、それはそれでよろしいんじゃないでしょうか。
子供のクリーチャーとか看護婦の群れとかは、結構笑えました。
まあ面白かったです。こういうジャンルの映画としてはよくできていると思う。
以下、ネタバレ含む。
でもな、原作通りなら文句いいようがないけどさ、娘連れてダンナの制止も振り切ってわざわざサイレントヒルまでいこうってんだから、なんかそれなりの理由ってのがあってしかるべきだろ。いつかほんとの理由が明かされるだろうと期待してたんだがなんにもありませんでしたな(笑)。
ほんとに最後の最後まで救いようのないお話であったが、「母は子供にとっては神」とかいってるんだから、終盤のアレッサが大暴れしているときに、母であるダリアが「もういいじゃない」とかいって抱きしめて怨念を沈めるとかそういう展開を少し期待してたんだが、わしが甘もうございました。さらにラストの苦い終わり方もかなり救われなくて落ちますが、それはそれでよろしいんじゃないでしょうか。
子供のクリーチャーとか看護婦の群れとかは、結構笑えました。
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ゲド戦記がすごいらしい
2006年7月29日 映画
いや、もちろんわしはまだ観てないんだけど。ネットでの評価の星の低さはこれはただ事ではないね(笑)。もともと、少々の出来でも酷評されるであろう状況(原作が凄い、おやじが凄い)なんだが、どうも本当に酷そうだな。でも、とりあえずは観てみようと思う。
もっと気に入らないのはいつものジブリの大宣伝投下作戦だ。テレビ番組ではこれ見よがしにジブリ作品を放映し、一緒に『ゲド戦記』のCMをこれでもかと入れ込む。ほんとにさ、原作者のアーシュラ=ル・グインの言葉をよく読めといいたい。
http://diarynote.jp/d/62692/20060509.html
もっと気に入らないのはいつものジブリの大宣伝投下作戦だ。テレビ番組ではこれ見よがしにジブリ作品を放映し、一緒に『ゲド戦記』のCMをこれでもかと入れ込む。ほんとにさ、原作者のアーシュラ=ル・グインの言葉をよく読めといいたい。
http://diarynote.jp/d/62692/20060509.html
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平日休みを利用して、八咫と朝一で観てくる。
面白かった。主人公、松子の転落人生は自業自得なんだけれども、その生き方は心の琴線に触れるものがある。こんな不器用で運のないヒトっているよな、わしの隣にも座ってるし。
監督の中島哲也は、まったく救いのない話を賑やかにポップに演出して、(この手の映画としては)少し長めの二時間余りを飽きさせない(でも、もうちょっと短くしたほうがいいと思うが)。出演俳優も豪華(というか、世間的認知度の高い人)だし、中谷美紀の体当たり演技は素晴らしい、歌も上手かったんだなこの人。
全篇溢れるB級感がたまらない映画でした。
あ、音楽もなかなか良いです。
面白かった。主人公、松子の転落人生は自業自得なんだけれども、その生き方は心の琴線に触れるものがある。こんな不器用で運のないヒトっているよな、わしの隣にも座ってるし。
監督の中島哲也は、まったく救いのない話を賑やかにポップに演出して、(この手の映画としては)少し長めの二時間余りを飽きさせない(でも、もうちょっと短くしたほうがいいと思うが)。出演俳優も豪華(というか、世間的認知度の高い人)だし、中谷美紀の体当たり演技は素晴らしい、歌も上手かったんだなこの人。
全篇溢れるB級感がたまらない映画でした。
あ、音楽もなかなか良いです。
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ヒストリー・オブ・バイオレンス
2006年5月24日 映画インディアナ州の田舎町で小さなダイナーを経営するトム・ストールは、弁護士の妻と2人の子どもとともに穏やかな日々を送っていた。そんなある夜、彼の店が拳銃を持った2人組の強盗に襲われる。しかしトムは驚くべき身のこなしで2人を一瞬にして倒してしまう。店の客や従業員の危機を救ったトムは一夜にしてヒーローとなる。それから数日後、片目をえぐられた曰くありげな男がダイナーに現われ、トムに親しげに話しかける。人違いだと否定するトムだったが、トムの過去を知るというその男は、以来執拗に家族につきまとい始める。
やっと仙台に来たので観てきた。素晴らしい。映画館で観られる人は映画館で観てほしい(『ミリオンダラー・ベイビー』を映画館で観るべきと思う人には特に)。
なにしろクローネンバーグなんだからぐちょぐちょに違いないと思ったら、思った以上にまともで拍子抜け、しかし、じわじわとクローネンバーグらしさが匂いたってくる。原作はアメコミらしいが、内容的にはかなり昇華されている気がする。坦々としたシーンに怖ろしいほどの緊張感が溢れ終始気が抜けない、90分余りの短い映画なのに観終わったあとは疲れでぐったりしてました。
家族について、そして暴力について、より根源的な部分に突き刺さってくる映像は素晴らしいの一言。役者の表情、暴力描写、印象的なラストシーンまで目が離せなかった。もう一度映画館で観たいぞ。
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映画 『ゲド戦記』予告編
2006年5月6日 映画
下の娘と『クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!』を観る。さすがクレシンクオリティ、過去の劇場版のクレヨンしんちゃんを楽しめた人なら文句なしに楽しめるだろう。劇場の大画面で観る意味は見出せないが、とりあえず面白い。
で、本題は映画が始まる前の予告編で観た『ゲド戦記』なんだが・・・。あの途中でチラッとでてきたおっさんがゲド?大賢人ゲド??またの名をハイタカがあれですか・・・・。かなり不安だったので帰ってからネットで調べたが、やはりそうみたい(涙)。とりあえず、その部分だけで多くのゲド戦記ファンから大ブーイングがおこるであろうということだけは予言しておこう。
でも、映画自体には期待してるんですよ、なにしろジブリがやるんだから、どんな映像をみせてもらえるんだろうって。ゲドのキャラクターデザインはともかく、他の画はさすがって感じがするしな。でも、もうひとつ気になるのは、「いのちを大切にしない奴なんて、大嫌いだ!」っていうテルーの台詞。え、そんな話でしたっけ?まさか、いのちを大切にすることが映画の主題になんかなってないよね。なりようはないと思うんだが、妙に不安だ。
宮崎吾郎作詞の挿入歌や予告編に空を飛ぶ鷹のイメージがあるのは、ゲド戦記の扉に書かれている詩「エアの創造」からだと思うんだけど、個人的にはこの詩をそのまんま使ってもらいたいと思う、とても好きなので。
で、本題は映画が始まる前の予告編で観た『ゲド戦記』なんだが・・・。あの途中でチラッとでてきたおっさんがゲド?大賢人ゲド??またの名をハイタカがあれですか・・・・。かなり不安だったので帰ってからネットで調べたが、やはりそうみたい(涙)。とりあえず、その部分だけで多くのゲド戦記ファンから大ブーイングがおこるであろうということだけは予言しておこう。
でも、映画自体には期待してるんですよ、なにしろジブリがやるんだから、どんな映像をみせてもらえるんだろうって。ゲドのキャラクターデザインはともかく、他の画はさすがって感じがするしな。でも、もうひとつ気になるのは、「いのちを大切にしない奴なんて、大嫌いだ!」っていうテルーの台詞。え、そんな話でしたっけ?まさか、いのちを大切にすることが映画の主題になんかなってないよね。なりようはないと思うんだが、妙に不安だ。
宮崎吾郎作詞の挿入歌や予告編に空を飛ぶ鷹のイメージがあるのは、ゲド戦記の扉に書かれている詩「エアの創造」からだと思うんだけど、個人的にはこの詩をそのまんま使ってもらいたいと思う、とても好きなので。
言葉は沈黙に
光は闇に
生は死の中にこそあるものなれ
飛翔せるタカの
虚空にこそ輝ける如くに
『エアの創造』
Only in silence the word,
only in dark the light,
only in dying life:
bright the hawk’s flight
on the empty sky.
-The Creation of Ea
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スチームボーイ 通常版
2006年3月21日 映画
ビデオ視聴。
うーん、コメント難しいなこれ。とりあえず劇場で観るべき映画だ、きっと大画面で観たら息を呑む画なんだろうな。小さい画面で観たから、なんだかアホなやつらがどたばたやってるようでいまいち乗れなかった。なにより、声優がいまいち合ってないんじゃないか?あと、画面が暗すぎだ、何映ってるのかよくわからんぞ。
うーん、コメント難しいなこれ。とりあえず劇場で観るべき映画だ、きっと大画面で観たら息を呑む画なんだろうな。小さい画面で観たから、なんだかアホなやつらがどたばたやってるようでいまいち乗れなかった。なにより、声優がいまいち合ってないんじゃないか?あと、画面が暗すぎだ、何映ってるのかよくわからんぞ。
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ハウルの動く城(再見)
2006年1月9日 映画
連休で子供がレンタルビデオを借りてきたので一緒に観る。
映画館で観たときも面白いと思ったが、ビデオで見てもやっぱり面白い。わしには、悪い評価が多いのがさっぱり理解できない。宮崎駿の天才を改めて感じた。
だいたい、画とその動きを観てるだけでこんなにわくわく出来るアニメが他にあるだろうか。このイマジネーションはどこから出てきたのだろう?宮崎駿の世界はいままでのどのアニメや映画とも似ていない、オリジナリティとはこういうことを言うのだろうな。少なくとも画の部分では今までの宮崎アニメの中でも最高の出来だと思うのだが、どうだろうか?
この映画について文句を書かれているのを読むと、ストーリーの破綻、テーマの弱さ、声優がいまいちというのがもっぱらの酷評の原因であるようだ。しかしさ、声優が?なのは今に始まったことじゃないし、ストーリーは分かりにくくご都合主義な終わり方かもしれないが、それを補って余りあるキャラクターの魅力があると思うんだけどなあ。
テーマについても、これは恋愛や反戦を訴えた映画じゃなくて、強いて言えば家族についての映画なんじゃないのかな。恋愛映画として反戦映画として深入りしすぎてないのがいいと思うんだが。そして、主人公ソフィの「ついてきたものはしょうがないでしょ」という台詞にみられるように、敵だろうがなんだろうが受け入れていく度量の広さ、そしてそれを丸ごと愛していく凄さ。登場人物のだれもが、主人公の見た目が若かろうが年老いていようがまったく気にしていないこと(気にしているのは観客のみなのだ)、ここら辺に宮崎のメッセージはこめられていると思うのだがどうだろうか。
アニメなんだから高尚なテーマやメタファーなんて考えずに楽しめればいいだろうと、そう思うのでした(あったらあったでいいけどさ)。
映画館で観たときも面白いと思ったが、ビデオで見てもやっぱり面白い。わしには、悪い評価が多いのがさっぱり理解できない。宮崎駿の天才を改めて感じた。
だいたい、画とその動きを観てるだけでこんなにわくわく出来るアニメが他にあるだろうか。このイマジネーションはどこから出てきたのだろう?宮崎駿の世界はいままでのどのアニメや映画とも似ていない、オリジナリティとはこういうことを言うのだろうな。少なくとも画の部分では今までの宮崎アニメの中でも最高の出来だと思うのだが、どうだろうか?
この映画について文句を書かれているのを読むと、ストーリーの破綻、テーマの弱さ、声優がいまいちというのがもっぱらの酷評の原因であるようだ。しかしさ、声優が?なのは今に始まったことじゃないし、ストーリーは分かりにくくご都合主義な終わり方かもしれないが、それを補って余りあるキャラクターの魅力があると思うんだけどなあ。
テーマについても、これは恋愛や反戦を訴えた映画じゃなくて、強いて言えば家族についての映画なんじゃないのかな。恋愛映画として反戦映画として深入りしすぎてないのがいいと思うんだが。そして、主人公ソフィの「ついてきたものはしょうがないでしょ」という台詞にみられるように、敵だろうがなんだろうが受け入れていく度量の広さ、そしてそれを丸ごと愛していく凄さ。登場人物のだれもが、主人公の見た目が若かろうが年老いていようがまったく気にしていないこと(気にしているのは観客のみなのだ)、ここら辺に宮崎のメッセージはこめられていると思うのだがどうだろうか。
アニメなんだから高尚なテーマやメタファーなんて考えずに楽しめればいいだろうと、そう思うのでした(あったらあったでいいけどさ)。
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娘(小一)と観てきた。小さい子にはどうなのよという意見もあるが、普段よりナイトメアグッズで洗脳しているわが娘は大喜びで観てました(もちろん親のほうがもっと大喜びで観てたわけだが)。
ストーリーは解りやすく、子供から大人まで楽しめる。人形の造形、動きは、もうほんとに素晴らしいのひとこと。ケープの揺らめき、ピアノを弾く指の動きに感動。カラフルな死者の世界とモノトーンに近い生者の世界の対比もいい。
心優しい気弱な主人公ビクターと婚約者ビクトリア、そして死せる花嫁コープスブライドのせつない三角関係に涙。コープスブライドが美しく見えてくるのはさすがバートン。とくにビクターとコープスブライドのピアノの連弾のシーンが素晴らしい。
もう、どこからどもまでもイッツ・ア・バートン・ワールド!最高だ。もう一回観にいく。
ストーリーは解りやすく、子供から大人まで楽しめる。人形の造形、動きは、もうほんとに素晴らしいのひとこと。ケープの揺らめき、ピアノを弾く指の動きに感動。カラフルな死者の世界とモノトーンに近い生者の世界の対比もいい。
心優しい気弱な主人公ビクターと婚約者ビクトリア、そして死せる花嫁コープスブライドのせつない三角関係に涙。コープスブライドが美しく見えてくるのはさすがバートン。とくにビクターとコープスブライドのピアノの連弾のシーンが素晴らしい。
もう、どこからどもまでもイッツ・ア・バートン・ワールド!最高だ。もう一回観にいく。
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うーん、たいへんもったいない映画であった。
まず、キャラクターと配役はほぼパーフェクトに近い、俳優陣は男も女もキャラが立ってていうことなし。映像も悪くない、モノトーン基調に原色をひとつ加えた画面は(昔からある手法とはいえ)効果的だと思うし、デフォルメされたアクションだって結構イケてる。印象的なシークエンスも多々ある。
しかし、しかしだ、この破綻しきったストーリーはどうしようもなさすぎるだろ、何考えて脚本書いたんだ?>ミラー&ロドリゲス。特にドワイト(クライヴ・オーウェン)のストーリーなんか無茶苦茶だ。彼は何のために何に命張ってるんだ?さっぱり解らんぞ。あちこち矛盾だらけだし、いいキャラがいっぱいでてるのにもったいない。ミホ(デヴォン青木)はまあ大目にみるとする、あの手裏剣はかなりいただけないが・・・。
3つのストーリーのなかでは、マーヴ(ミッキー・ローク)の話のみ観るに値する。自分の命を守るためとはいえ、プロの女も敬遠する醜い自分と一夜を供にしてくれた女(ゴールディ)のために復讐を敢行する、これは解る。敵役のケビン(イライジャ・ウッド)のキャラもいいしね。【イライジャ・ウッド君は「ロード・オブ・ザ・リング」で脚光を浴びてしまったが、「エターナルサンシャイン」の変態助手役とか今回のサイコキラー役とか変態役が本当によく似合うと思う。】
3つのストーリーの絡み合いもさ、中途半端すぎて「パルプ・フィクション」の下手な二番煎じみたいになってるし、もうすこしストーリーの練りようってもんがあっただろうに。
いや、ほんとにほんとにもったいない映画であった。
まず、キャラクターと配役はほぼパーフェクトに近い、俳優陣は男も女もキャラが立ってていうことなし。映像も悪くない、モノトーン基調に原色をひとつ加えた画面は(昔からある手法とはいえ)効果的だと思うし、デフォルメされたアクションだって結構イケてる。印象的なシークエンスも多々ある。
しかし、しかしだ、この破綻しきったストーリーはどうしようもなさすぎるだろ、何考えて脚本書いたんだ?>ミラー&ロドリゲス。特にドワイト(クライヴ・オーウェン)のストーリーなんか無茶苦茶だ。彼は何のために何に命張ってるんだ?さっぱり解らんぞ。あちこち矛盾だらけだし、いいキャラがいっぱいでてるのにもったいない。ミホ(デヴォン青木)はまあ大目にみるとする、あの手裏剣はかなりいただけないが・・・。
3つのストーリーのなかでは、マーヴ(ミッキー・ローク)の話のみ観るに値する。自分の命を守るためとはいえ、プロの女も敬遠する醜い自分と一夜を供にしてくれた女(ゴールディ)のために復讐を敢行する、これは解る。敵役のケビン(イライジャ・ウッド)のキャラもいいしね。【イライジャ・ウッド君は「ロード・オブ・ザ・リング」で脚光を浴びてしまったが、「エターナルサンシャイン」の変態助手役とか今回のサイコキラー役とか変態役が本当によく似合うと思う。】
3つのストーリーの絡み合いもさ、中途半端すぎて「パルプ・フィクション」の下手な二番煎じみたいになってるし、もうすこしストーリーの練りようってもんがあっただろうに。
いや、ほんとにほんとにもったいない映画であった。
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悲しみは消えない〜飲酒運転の代償〜
2005年9月30日 映画会社員の男性(主演=永島敏行)が会社帰りに同僚と飲酒し、その帰宅途中、最寄り駅近くの駐車場に止めていたマイカーで変える際に死亡事故を起した。有罪判決を受け、刑務所に収監、会社からは解雇され、妻(朝加真由美)は被害者遺族への謝罪や示談交渉に追われ、マイホームはおろか家族の絆までも失っていく内容となっています。
挿入歌として、交通事故で人命を奪った青年の償いの日々を歌った「さだまさし」さんの『償い』が随所に流れ、ストーリーを盛り上げています。
会社の交通安全研修で見せられたビデオ。いきなりさだまさしの『償い』が流れる、部内の人間はなんだか変な出だしにざわついていたが、ドラマが始まりひたすら悲惨な話が展開されだすとしんとなってしまった。最後に『償い』の後半部分がかかってエンディングとなるのだが、これはあかん、泣きそうになるわ。
ドラマとしてはともかく、飲酒運転撲滅のための教育ビデオとしては、完璧なできだな。まさに、1時間後に送別会を始めようかという我々にとっては(みんなの気持ちが異様に沈んでしまったけれど)教育効果満点であった。
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チャーリーとチョコレート工場
2005年9月22日 映画
本来であれば公開初日に観にいく映画なのであるが、数々の所用に邪魔されついに今になってしまった。まあ、座席もがらがらでゆったり観れて良かったんだけれどもさ。
待ちに待ったバートン&デップの黄金コンビの映画である。たくさん笑わしてもらい、バートンのイマジネーションの世界を堪能し、デップのきれかけの演技にも満足、欲を言えばもう少し毒を・・・え、充分ですか?主人公はとても「良い子」なので、変わるのはもう一人の主人公のほうなわけですが、やはり歪みきってるわしからするとちょっと素直すぎかなと・・・。
映画の見所はたくさんあって、バートン恒例の「歪んだ木」が無い代わりに主人公の家が歪んでいたり、いろんな過去の映画へのオマージュがあちこちにちりばめられていたり、工場内のイメージの素晴らしさやリスの可愛さ・・・しかし、最大の見所はウィリー・ウォンカの下僕家畜人ヤプーウンパルンパのダンスであるな。もう、最高だ!いうことなし!!
待ちに待ったバートン&デップの黄金コンビの映画である。たくさん笑わしてもらい、バートンのイマジネーションの世界を堪能し、デップのきれかけの演技にも満足、欲を言えばもう少し毒を・・・え、充分ですか?主人公はとても「良い子」なので、変わるのはもう一人の主人公のほうなわけですが、やはり歪みきってるわしからするとちょっと素直すぎかなと・・・。
映画の見所はたくさんあって、バートン恒例の「歪んだ木」が無い代わりに主人公の家が歪んでいたり、いろんな過去の映画へのオマージュがあちこちにちりばめられていたり、工場内のイメージの素晴らしさやリスの可愛さ・・・しかし、最大の見所はウィリー・ウォンカの下僕
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